From:北岡秀紀
From:北岡 秀紀
盛者必衰。会社をしていればいい時期も悪い時期もあります。それ自体をなくすことはできません。儲かっているとき、社長という生き物は「それが永遠に続くもの」と勘違いしがち。社長に限らずどんな人間でもそうなのですが、社長は特に調子に乗りやすい人が多いです。(こう言っている私も、ですよ)口では「こういうリスクが…」なんて言っていますが、そんなものが来るなんて全く信じていないわけです。
「気が緩む」ということ自体は防ぐことはできません。気を緩めようとして気が緩んでいるわけではなく、自然と緩むものですから。なので、それをどうこうすることはできません。「気を引き締めろ!」なんていいますが、自然と緩むものを意思の力で引き締めることなんてできません。
じゃあ、どうすればいいか?まずやるべきことは数字で計測することです。数字で計測しておけば、数字が悪くなった瞬間、いままでどれだけ気が緩んでいても自然に引き締まるから。(引き締める、ではなく。)
もちろんその数字とは、売上や利益ではありません。売上、利益は結果に過ぎません。結果が出てから、次の結果を変える行動をとっても遅いです。(これ前回の『紙1枚でできる売上アップ術』でお伝えしていることです)
では、何を計測するのか?ダイレクトレスポンスマーケティングをやっている会社なら、まずは広告でしょう。それぞれの広告にいくら投下して、それぞれの広告からどれくらいの人がやってきて、広告ごとにどれくらいの価値(利益)がもたされているのか、計測します。
今さらこんな当たり前のこと?と思われたかもしれません。が、広告にいくらかけたかは記録に残っていても、それぞれの広告から入った人の数、それぞれから得られる利益を計測している会社は相当少ないです。広告ごとの価値を計測することは「知っているけどやれていないこと」の典型です。あなたもそうではないですか?(もしやっていればGood。それを今後も続けてください。)
特に、儲かり始めるとどんぶり勘定が加速します。「全体で見れば儲かっているんだからいいんでしょう??」
という状態になってしまうわけです。「ブランディング」とかいうよくわからな言い訳をしはじめますが、小さな会社に(厳密な意味での)ブランディング用の広告なんてありえません。どの広告が無駄で、どの広告が無駄でないのかがわからないとき…「やらない」が正解です。
念のためお伝えしておきますが、広告ごとの価値を知ればいいというテクニック論の話ではありません。会社を長く継続したければ、感情のままに運営するのではなく、より客観的な基準でもって経営する必要がある。ただ、その感情をどうコントロールするのかは、大抵が社長の「あり方」に答えを求めてしまいがちです。もちろんそれができれば言うことはない。でも、現実にはなかなか難しい。
ならば、その感情もうまく活かせるような仕組みにしておけば、よりビジネスはやりやすくなる、ということです。
-北岡 秀紀
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