From:小川忠洋
大阪の自宅より、、、
先週の”マーケQuiz”にたくさんのコメントありがとう。頭を使って考えてみる事で、ちょっとは、この暑さで溶けそうな脳みそに気合いが入ったかな?
レスポンスの読者はみんな鋭いよね。ほとんど正解ばかりだったので、逆に思考の枠が外れていたコメントを紹介すると、、、
genchanさんから、、
1、ブログに書くため。2、話のネタのするため。3、何が違うのかを確かめる為。4、どうしても欲しかった。5、レジのお姉さんがタイプでお話をしたかったから。6、どうしても欲しいいとき、お金に関係ないことを読者にわかってもらう為。
以上より、5番
そうそう。レジのお姉さんに”僕モレスキン使ってるオシャレな男です”ってアピールを・・・って、そんな事、書けるか!モゲさんのコメントも見過ごせない・・・
『めちゃくちゃかわいい店員さんがセクシー水着でノートを販売していて、それに見とれていて、160円のノートを買ったつもりが、レジにもっていくと、そのめっちゃかわいい店員さんに2000円と言われ引くに引けなかったからw』
おっと、これは大正解!!と言いたい所だが、、、確かにレジ前に行ったら引くに引けないわな・・・それから、ゆたさんが、『寺本に自慢するため』というコメントをくれていた。が、残念ながら、モレスキンくらいでは自慢してもすぐに買われてしまうので、自慢はできない。
さてさて、たくさんのコメントありがとう。
正解は・・・?
僕から正解を言う前に、実際、モレスキンを買ったときに、ついてきたちょっとした冊子?に書いてある事を見てみよう。
これを読んであなたはどう感じただろうか?モレスキンがただの紙っペラの集まりではなく、何か別のものに思えるようになったんじゃないだろうか?他のメモ帳やノートとは、違う、何かを持っているような感じが、、、
マーケQuizの記事の最後にヒントを出していたのを気づいただろうか?そのヒントとなるエピソードがこれ(2つのタイプ)だ。
そう。つまり、答えは『ストーリー』160円のノートには、何のストーリーもなかった。だから、ただの紙っペラの集まり。ノートが書きやすいか?とかサイズが持ち運びやすいか?というような、その商品の”機能面”だけで判断されてしまう。それは、つまり、同じ機能を持った商品との差別化ができないという事。
モレスキンは違う。それにはストーリーがあった。ゴッホやピカソが愛用していたというストーリーがあった。だから、人はそれに価値を感じる。
人が何かを買うときは、2つのモチベーションがある。
モレスキンはストーリーを語る事で、後者のモチベーションを刺激した。ヘミングウェイと同じノートを使っていたら、、、自分も同じように、、、、こういう感情を満たしたいから、2000円のノートを買ってしまう。
Y-chiさんからのコメントにもある・・・
私もあります。機能はほとんど一緒なのに何故か、いつも買い物している価格帯より高価なものを買ってしまうことが。目に浮かびますよね。高い安いではなく、この商品を使っている自分が。自分がスマートで、スムーズに仕事しているところが容易に浮かんできますよね。自分で自分を陶酔状態にしているような感じが浮かんできますよね。きっとそういう自分の隅にあるどこかで見たかっこいい姿が思い出されるから、買っちゃうのじゃないでしょうか。
あなたの商品ではどうか?
あなたの商品は単に”機能”を売る事しかできないのか?ほとんどの商品は単に”機能”だけを売っている。160円のノートがそうだったように、サイズやページ数、価格などというスペックだけで勝負している。しかし、この勝負はなかなか勝つのが難しい。なぜなら、すぐに上のスペックのものがでてくるからだ。
それとも、ストーリーを語って別の価値を生み出す事ができるのか?
実際、ぶっちゃけた話、モレスキンのノートよりも、160円のノートの方が使いやすい。機能的には圧倒的にコ○ヨのノートの勝ちだ。しかし、結果的にその10倍以上の値段を払って別のものを買う消費者が多いのが事実。
どんなストーリーが語れるか?マーケーターならこの質問を常に考えなければいけない。考えても見れば、ピカソやゴッホが使っていたノートはモレスキンだけじゃないはず。他にも有名な政治家(JFKとか)事業家(松下幸之助とか)だって何かしらは使っていたはず。しかし、誰もそのストーリーを語っていない・・・
あなたの商品ではどうか?
PS:ストーリーを一つ。今から5年以上も前、ダンケネディの『億万長者のビジネス戦略』を英語版で読んだ。そして、そこに書いてある事やダンケネディから教わった事を実行していくと、それまで鳴かず飛ばずだったビジネスは急激に成長した。そして、今、やっとそれを日本語で出版することができた。詳細はこちらをクリック>>
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