From:北岡秀紀
From:北岡 秀紀
「あと2倍売上があったら、あのお客を切るのに…」
理不尽なクレームを言うお客。価格以上の尋常じゃないサポートを求めてくるお客。おかしな値切り方をしてくるお客っていますよね。冒頭の言葉はそんな「不良客」に悩まされている社長がポツリと言った一言です。もうちょっと売上をアップして力をつけたら不良客を切る…これは至極もっともな感じがします。
でも、このままこの社長のいうとおり売上が2倍になったとしても、「あと◯千万円売上があったら…」言い続けることになることは目に見えています。
なぜなら…なぜ今、不良客に悩まされているのか?を全く考えていないからです。
不良客に悩まされている会社は、そもそも不良客が入ってくるような集客の仕組みになっていることが大半です。もちろんどんなやり方をしても一定数は混ざります。が、不良客にエネルギーを取られすぎている会社の場合。その比率がやや高い可能性が大です。
なので、今の仕組みのまま売上を倍にすれば不良客の数も倍になります。もちろん売上に比例して利益が増えていれば、それに任せて不良客を切ることもできるのですが。売上が倍になったら利益が倍になる…なんてことはまずありません。
売上が増えれば人も増えます、もろもろ経費も増えます。売上が2倍になっても残る利益はせいぜい1.5倍でしょう。(規模などにもよりますが、これでも優秀でしょう。)一方で不良客の人数は倍。精神的コスト、対応コストだけは幾何級数的に増えていくことになります。
もちろん不良客の話はあくまで一例。
ここでお伝えしたいことは、売上アップは問題解決の切り札にはならない、ということ。なぜなら現状あなたが抱えている問題は売上と比例して、もしくはそれ以上の加速度で増えていくからです。社長は「もう少し売上があれば◯◯できるのに」と考えがちです。でも、数々のクライアントの事例から、売上アップしてもあなが希望する◯◯はできないことはまず間違いありません。
ですから、「今、◯◯するにはどうすればいいのか?」と質問を変えてみてください。そうすれば、全く違う突破口が開けてくるはずです。
– 北岡 秀紀
追伸
ちなみに…上記の社長には、不良客をひとり切ってもらいました。結果、別の優良客との契約が決まりました。詳しい経過は省きますが、不良客を切ったおかげで、時間ができて社長が本来やるべき仕事に取り組めるようになったからです。
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