From:ダン・ケネディ
From:ダン・ケネディ
あなたはこれらを、5つのサクセス・ガイドラインによってコントロールすることができます。
前回はその一つ目を取り上げました。今回は残りのガイドラインを見ていきましょう。
5つのカスタマー・コンタクト(顧客と接する際の)・
ガイドライン#2
サクセス・ガイドライン#2は、一人一人の顧客に対して、あなたが親友に対してするように接することです。
小売店やレストランで、販売員や店員、ウェイター、ウェイトレスを観察していると、まるで夢遊病のように無表情に義理で仕事をこなしていたかと思うと、お気に入りのお客や仲の良い友達が入って来たとたんに、パッと元気になって、笑顔で生き生きとしだして、全く別人のようになることがあります。
あなたも、きっとこのような光景を見たことがあると思います。
そのような親しみやすさや情熱を誰に対しても示すことができるような能力を身につけたら、それはすごい強みとなるでしょう。
そして、ゆくゆくはそれが大いなる昇進へとつながっていきます。
このように考えてみて下さい。
私たちは皆、人間として同じ基本的ニーズ、欲求、動機を持っています。あなたも私も、顧客やクライアントもです。
そして、最も基本的なニーズの一つが、大切に扱われたいという欲求です。
顧客番号、顧客ファイルの一つ、他と変わらない顧客の一人としては扱われたくはないのです。
あなたは大切な顧客として顔を覚えてもらい、大切な顧客として扱われたいと思っているのではありませんか?だったら、他の人も同じです。
5つのカスタマー・コンタクト(顧客と接する際の)・
ガイドライン #3
サクセス・ガイドライン#3は、カスタマー・ディプロマシー(顧客との外交)が、常に最優先事項だということです。
もちろん、あなたの仕事の中でどうでも良いことなど一つもありません。あなたの仕事は全て大切なことばかりです。大切でなければ、最初からしていないはずですから。
でも、どちらを優先させるべきかを悩む場面は数多くあるでしょう。どれも全部大切ですが、顧客を引き付け、彼らを満足させ続けるために、ほんの少しだけ他の何よりも大切なこと、それがカスタマー・ディプロマシーです。
ですから、カスタマー・ディプロマシーが最優先事項であるとはっきりと決めてしまうべきでしょう。
それ以外の職務、雑用、プロジェクトは全て、優先順位が2番目、3番目、4番目、5番目になります。
この優先順位が当然だということは、次のことを考えれば明らかです。
利益のほとんどはリピーターから生じます。ビジネスの安定もリピーターによってもたらされます。
ですから、真に満足している顧客の数が増え続けることが大事なのです。
リピーターこそが堅固で安定したビジネスの基盤であり、リピーターを作ることこそが最重要事項なのです。
顧客対応とそれ以外の職務の狭間で、あなたは、注意、関心、エネルギーをどう注ぐか常に迷いと戦うはめに陥るかもしれません。
しかし、その戦いにおいては、常に顧客が勝利すべきなのです。
5つのカスタマー・コンタクト(顧客と接する際の)・
ガイドライン#4
サクセス・ガイドライン#4は、顧客こそが、あなたの収入を左右し、あなたの昇進や昇給、雇用の安定を左右するのだということを忘れないことです。もちろん、それはあなたの将来です。
しかし、それを決めるのはあなた一人ではありません。
あなたと顧客とが決めるのです。
ある大企業が全従業員を対象に大規模なアンケートを実施しました。そのアンケートの質問の一つに、次のようなものがありました。
「あなたの給料は、どこから支払われていますか?」
80%以上の人が「経理部から」と答えました。「銀行から」と答えた人も約10%いました。
確かに給料を受け取るのは「経理部から」や「銀行から」かも知れません。
しかし、売り上げや利益という裏付けがなければ、ペイチェック(給料支払小切手)自体は何の価値もありません。
そして、売上や利益は顧客によってもたらされるのです。
ほとんど全てと言っていいくらい、あなたの給料は他のどこからでもなく、顧客によって支払われているのです。
そう考えると、ストレスを溜め込み、緊張が積み重なり、忍耐の限界に達したときは、感情を顧客にぶつける前に、目の前の顧客こそがあなたの収入を左右しているのだということを思い出せばいいのです。
彼があなたの給料を支払っている姿を思い浮かべてみるといいでしょう。あなたの昇給について彼と話し合っているところを思い浮かべてみるのもいいでしょう。
一人一人の顧客に対し、彼が次の昇給について話し合う相手だと考えて対応するのです。
5つのカスタマー・コンタクト(顧客と接する際の)・
ガイドライン#5
サクセス・ガイドライン#5は、カスタマー・サービス・ディプロマシーでは、常に、更なる「もうひとがんばり」が求められるということです。
期待されたよりも、引き受けたよりも、もう少し多くの、あるいは、もう少し良い仕事をするのです。
結局のところ、平均的な仕事、ほどほどの仕事をしていては、真の意味での効果や満足は得られないのです。
あなたは自分で選んでその仕事に就き、その仕事に自分の時間を注ぎ込んでいるのです。であれば、その仕事に全力で取り組まない理由などあるでしょうか?
私は次のことを保証します。あなたが「もうひとがんばり」の努力を続ければ、あなたは顧客から良い反応を得られるようになり、さらには昇進を果たすことができるでしょう。
ただし、「ローマは一日にして成らず」です。あまり性急に結果を求めてはいけません。
私たちは非常にインスタント志向の強い社会に生きています。インスタントコーヒーやインスタント紅茶、電子レンジで作るインスタント食品など。
しかし、インスタントな「ビジネスの成功」は滅多にありません。
「もうひとがんばり」の努力を続けることは、行動によって投資しているようなものです。
その配当金を受け取るまでには、春に種を蒔いたら収穫まで何ヶ月も待たなければならないように、時間がかかるものなのです。
次回は、カスタマー・サービス・ディプロマット(外交官)として、なぜ、「もうひとがんばり」の努力が必要なのか、そして、どのように「もうひとがんばり」すれば良いのかを、もう少し詳しく説明します。
次回のメールをお楽しみに。
ダン・ケネディ
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