From:寺本隆裕
「あー、やってもうたなー。」
先日、チームのメンバーがお客さん宛てに送ったお知らせを見て、思わず声が出ました。
※この記事は、3週間前から始まっているインターネット・マーケティング・入門のシリーズ3回目です。前回は「マーケティングとは何か?」という話をしたのですが、今回はその続きです。
From:寺本隆裕
ある自社サイトのリニューアルに関するお知らせを見たときのこと。
新しく買ったソフトのおかげで、今までできなかった色んなことができるようになったので、サイトをリニューアルすることにしたのです。もちろんそれに伴って、プラスアルファ色んなサービスも追加されることになりました。
しかし、そのお知らせの仕方がまずかった。。。どんなふうにお知らせしたかというと、
「ご利用頂いていたサイトは○月○日をもってAからBへ移行しました。Aはあと1ヶ月で利用できなくなりますので、今後はBをご利用ください。こちらの都合でこのような変更になり、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」
がーん!
「お客さんのために」リニューアルしたのに、なぜか、謝ってる・・・確かに今までとURLが変更になるから、多少は手間をとらせてしまうかもしれないけど、でもそれにしても、、、という感じ。「お客さんのために」した行動なのに、全く伝わっていません。
今回は「ちょっとした文章の失敗」だけだったのでまだマシだったのですが、これがマーケティング上の判断ミスなら大変です。
「お客さんのために」
お客さんのために、というのは、成功するマーケティングやコピー(もちろん、インターネット・マーケティングも含めて)においての、もっとも基礎的なポイントです。いや、それだけにとどまらず、カスタマーサポートや商品開発だって、何かの判断基準のベースには、常に「それは、お客さんのためになってるのか?」というのを考えないと間違えます。
これは別に奇麗事でも哲学でもなんでもなく、売り手側の利益のためにも、「お客さんのために」を考える必要があります。例えば、そもそもお客さんのためにならない商品を作ったところで売るのに苦労するだけ、です。
セールスだって、お客さんの利益にフォーカスすれば、買ってもらいやすくなります。
デール・カーネギーなどの成功哲学や、コミュニケーションやマネジメントの分野で常に言われているのも、
「人を動かす一番の方法は、その人自身に、行動したいと思わせること」。
ということ。
「あれやってください」「これやってください」「この商品、買ってください」
というよりも、相手がそうすることで得られるメリットを話し、相手に「そうしたい」と思ってもらうのが、一番いい方法なのです。
「うちの商品、どうやってインターネットで売ればいいんですか?」
というような、漠然とした疑問を持っているんだとしたら、最初のステップは簡単。まずはあなたの見込み客について考えてみることです。
marketing is not about your product ,marketing is about your customer
これはあるインターネット・マーケターの言葉なのですが、英語の原文で紹介したのは、その方がニュアンスがわかるかと思ったからです。直訳すると、「マーケティングは、あなたの商品についてではない。マーケティングは、あなたの顧客についてである。」という意味。
わが社の商品は・・・・ウチのサービスは・・・当店のポイントは・・・
というのは自分中心のメッセージ。まずは見込み客の持ってる悩みとか痛み、不安、恐怖、その他の欲求をよく調べてみましょう。それに対して、あなたが彼らにしてあげられることは何でしょうか?
サンプル
ここに、あるウェブサイトがあったとします。そしてそこで肩こりをなおす薬を売っていたとします。
あるサイトはその商品を「うちの商品はこんなに優れていて・・・・。とってもいいですよ。良く効きますよ。開発には1億円かかっていますが、今ならたったの1万円!」
と、言っています(ほとんどのサイトがこんな感じですが・・・)。
一方、別のサイトは、その商品の話をする前に、見込み客のことを話します。完全に、見込み客の利益のことを一番に考えているとします。これが、そのサンプルセールスレターです。
なぜなら私も、10年以上肩こりで悩まされていたからです。30分に一回ほど、椅子に座ったままできる背伸び運動をやったり、昼休みには会社の周りを10分程度歩いたり。また、月に2回はマッサージにも行っていました。もちろん、市販されている塗り薬も使っていました。
でも、改善はありませんでした。
毎日毎日肩コリで、ひどい日には頭も痛くなります。何でこんなに肩がこるんだろう・・・と、イライラすることもよくありました。また肩コリのせいで睡眠も浅くなり、朝起きても前日の疲れが取れず、布団から出るのが毎日辛かったです。
ある日とうとう、肩が上がらなくなるまでこってしまたので、私は専門の病院に行って見てもらうことにしました。医者の診察によると、病気からくる肩こりではなかったものの、生活習慣を改善する必要があることを指摘されました。
早速その日から、私は病院で教わったやり方を生活の中に取り入れました。すると、今まで苦しめられてきた肩こりが、徐々に軽くなってきたのです。
肩コリを直す7つの方法
その方法をあなたにも教えたいと思います。もしあなたが肩こりでお困りなら、この方法を取り入れてみてください。きっとあなたの肩こりは改善するでしょう。全くなくなるというわけではありませんが、ほとんど気にならない程度にまで軽くなってくるはずです。
1.水を1日に1リットル以上飲む人間の体のxx%は水分です。きれいな水が常に体の中に入ってこなければ、血液はどんどんドロドロになり、結果、肩こりになってしまいます。○○○○○○○○○○
2.パソコン作業用に、度の弱い眼鏡を使うもしあなたが眼鏡やコンタクトを使っているなら、パソコン操作用に度の弱い眼鏡を用意するのがオススメです。安い眼鏡屋で、3000円程度で売っているもので十分です。遠くを見るための強い眼鏡は、パソコンの画面のような近くを見るのに使うと、肩コリにつながります。○○○○○○○○○○
3.肩と首の筋肉を鍛える頭は、体全体の体重の○%を占めると言われます。そんな思い頭を支える首と肩の筋肉が弱ければ、肩コリになりやすくなります。○○を○○する運動をして、首と肩の筋肉を鍛えましょう。○○○○○○○○○○
4.適度な運動をする○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
5.○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
6.○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
7.錠剤X(売っている商品)を毎日飲むこの錠剤は、私がお医者さんから勧められた薬です。血液をサラサラにして、血行を良くし、肩コリを軽減する働きがあります。私はこの薬と上に挙げた6つの生活改善によって、肩コリが改善しただけでなく、今までより疲れにくくなり、仕事も効率よく勧められるようになりました。
でもこの薬は全ての人にオススメするものではありません。
例えば、もしあなたが、毎日運動したり、たくさん水を飲んだりするのができるのであれば、こういった飲み薬は必要ありませんし、その方が理想的だと思います。でも、もしあなたが私と同じように、ちょっと怠け癖があったり、生活習慣の改善は大変だと思っていたり、、、あるいは、できるだけ短期間で肩コリを治したいと思っているなら、この薬を飲みながら、少しずつ生活改善をしていくのがオススメです。
私は○○で小さな薬局をやっています。肩コリに困っている多くの方の手助けをしたいという思いから、早速この薬を仕入れました。あまりたくさん作られている薬ではありませんので、毎月100セットしか仕入れられませんが、きっと、飲みだしてから1週間程度で、良くなっていることに気付くと思います。
この薬の効果は、、、
・血液をサラサラにして、○○○○○○○○
・心筋梗塞のリスクを下げ、○○○○○○○○○○○○○○・○○○○○○○○○○○○○○
今回100セットだけなのですが、1つ1万円でご用意させていただきます。
ただし、これは薬ですから、合う、合わないがありますし、人によっては効果が出ない場合もあります。そう言った方にはお金を頂くわけにはいきませんので、2週間のお試し期間をお付けしました。
通常、1週間程度で効果があるのですが、もし2週間たっても何の効果も見られない、という場合は、遠慮なくおっしゃってください。1万円は返金いたします。
数に限りがあります。なくなってしまいますと、来月までお待ちいただくことになるので、今すぐ06-○○○○―○○○○までお知らせください。
―サイン
追伸薬と併用して、先ほど紹介した6つの方法を、ぜひ試してください。そうすれば、よりあなたの肩こりはよくなります。
追伸2○月○日までにご注文頂ければ、以下の特典をプレゼントします。
①南アルプス天然水2リットル入りペットボトル24本セット②○○眼鏡店で使える、眼鏡10%オフチケット③首・肩の筋肉を効率よく鍛えるための、エクササイズレポート(○○医師監修)
こういう形であれば、最初の部分で見込み客の悩みに共感して、そこから完全に見込み客のために情報を提供して、で、本当に買ってほしい人にだけ買ってもらって、そして、もしそれが効かなければ返金する。といった、完全にお客さんのためのメッセージになっているのがわかると思います。
今回のサンプルは、セールスレターのサンプルではありますが、これをマーケティングの全体のシナリオやアイディアにすることもできます。例えば、肩コリを改善するための小冊子を無料で配るページを作って、その小冊子を請求した人にDMで薬を売る、ということもできます。
あるいはもっと飛躍して、このプロセスをスポーツジムの勧誘にすることもできます。薬を売るのではなく、定期的な運動は肩コリだけでなく健康にもよくリフレッシュにもなる。という風に、見込み客を導いてあげることができます。
あるいはこの薬局が、スポーツジムを紹介して紹介料を得るジョイントベンチャーもできます。
商品を売ろうとするのではなく、見込み客やお客のために、、、を考えると、マーケティングのアイディアは広がります。
今日の記事に対するコメント、お待ちしています。次回は、そのマーケティング・プランがうまくいくかどうかをほぼ100%見極める方法について紹介します。
fasdf
PS:ちなみに、今日書いたコピーは何も調べず僕が想像でチャッと書いたものなので、内容の信ぴょう性、合法性などは不明です。。。念のため・・・。
(また、自分ならこう書く!というようなアイディアがあれば、コメントでシェアしてください)
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