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独自の売りって何やねん?

2015.8.5 | ,
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From:中谷佳正

From:中谷佳正

先日。

マーケティングコンサルの権威みたいな人の下で働いている方と知り合いの経営者がお節介にも繋いでくれて、イヤイヤお話しさせていただきました(笑)

僕、基本的に自分がデキると思っているタイプのビジネスマンに会うのすごい嫌なんで、お断りしたかったんですが・・・ぜひ、中谷さんに紹介したいと言う事で、、、

やっぱり会ってすぐに帰りたくなりました。人間って波長がありますね。合う波長と合わない波長、一瞬でわかります。頑張って少し話していたのですが…とても勉強になりました。

中途半端にしか学んでいない人がどれだけ多いかという事を…

そんなマーケティングコンサルタントみたいな方は、薄い会話をずっとされていたんですが、その中でも彼の言ったこの言葉がとても気になりました。

『やっぱりこれからはUSPを押し出さないとダメですよね〜。自社の独自の売りですね。どう思われます?』

はぁっ?独自の売り?なんじゃそら(笑)

「USPって意味ちゃんと分かってる?」

マーケティングコンサルタントみたいな方の言ってることはつまり…

ユニークなだけやね(笑)

それって、ユニークであることを押し出していく必要があると思うんですけど、どう思いますか?って質問ですよね。。。いやいや、自分の独自の売りだけで勝負ができるんやったら、こんなに楽なことは、、、ないですね。

USPというのは、

Unique 競合と差別化されてる
Selling お客様が受け入れて購入してもらえる
Proposition お客様にとって価値のある提案

って事ですよ。

お客様が受け入れてくれる事が大切

最近、自分の強みだけをセールスしようとする人がとても多い気がしますが、その原因はおそらく、僕がお会いしたマーケティングコンサルタントみたいな中途半端なコンサルタントがプロフェッショナルとして仕事をしているせいなのかなと感じました。

ビジネスとは、見込み客・お客様の問題や悩みを解決して豊かな生活をお送り頂くためにあるのではないでしょうか?そういった見込み客・お客様など豊かになってもらいたい人たちが、あなたの強みを必要としていなければどうなるでしょうか?

あなたが見込み客・お客様の何を求めているかを理解しないでUSPと勘違いして「独自の売り」で「ポジション」を作ってしまうと、これはとても悲惨な結果になってしまいます。

そんなことでは、お客様が受け入れてくれるなんてことはあり得ないと思いますね。

ポジションは売り手側の視点

独自の売りというポジションの考え方は、売り手側の視点です。ただ単にユニークであるという一点で、競合と差別化を図ろうとしているだけの戦略です。それは違いがあるというだけであって、本当に見込み客やお客様が必要かどうかを無視して考えているように思います。

それに対してUSPというのは、買い手側の視点です。何よりSelling Propositionなので、「購入してもらえる価値のある提案」であることが前提です。大事なのはSelling PropositionがUniqueかどうかということであって、Uniqueであることが重要ってことではありませんよ?もちろん、差別化は大事です。でも、独自の売りというだけの発想は、売り手側のエゴが前面に出てしまっているだけで、何の価値もないと思います。

というか、そもそもUSPって広告とかキャンペーンについて、ロッサー・リーブスが定義付けた話ですしね。いつからUSPは広告とかキャンペーンの話ではなく、ポジショニングとかについて使われるようになってしまったんでしょうか…まさか「Proposition」後ろのポジションという音だけで…

どちらにしても、売り手側の視点で、ビジネスを構築してうまくいくと思いますか?そんなUSPと勘違いして掲げている独自の売りというポジション、つまり最近よく見かける◯◯専門・・・みたいなものでユニークさを出したとしても、顧客側から見れば一体、私にどんな得があるの?という目で見られてるだけに留まってしまいますよ?

順番を考えればうまくいく

変なマーケティングコンサルタントみたいな人達にUSPを勘違いさせられてしまっていたのなら、それはしょうがないと思います。その勘違いにあなたが気づくことができたのであれば、これからはあなたの独自の売りから考えるのではなく、見込み客が求めているものは何か?から考えて、そこから、あなたは見込み客が求めているものに対して、独自の売りとしてどのように提案できるのか?という順番で考えるようにすれば良いと思います。

見込み客が求めている事がこういう事だから、自分の独自の強みを生かして、こういうサービスを提案しよう、、、という順番で考えるのが大切ですね。

ほとんど変わらない?

これを書くと、僕がお会いしたコンサルタントもそんなに間違っていないんじゃない?とか突っ込んでくる人もいるかもしれませんが全然違います!

「竜 雷太」と「峰 竜太」くらい違います(笑)

最近、僕のところに、「◯◯専門というHP作ったけど、なかなか問い合わせが来ない」という事で相談に来る方が増えているんです。そんな方に、ちゃんとリサーチしましたか?と聞くと、全くしてないか、業者がやってくれていると思ってたんですが・・・と答えが返ってきます。

いや、それあなたのビジネスでしょ?

USPを勘違いして、独自の売りでユニークさだけに気を取られてしまって、ちゃんとお客様の事を知らないままポジションを取ってしまったら、あなたの強みを生かす事はできませんよ。

あなたはちゃんと見込み客の事を理解していますか?

中谷佳正

PS.
知り合いの経営者には二度とお節介を焼かないように伝えました。(笑)

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中谷 佳正

Web制作会社 有限会社WINKSの代表。独自の手法で売上を上げるホームページを作る方法を確立し、いままで630社以上のWeb制作、運営に関わる。現在は、Web制作会社の経営と、同業社向けに売れるホームページを作るための中谷塾を運営、人気を博している。リッチ・シェフレンのナビゲーターでもある。

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