このコーナーは、ダイレクトマーケティング界の寵児「ニセ・ダン・ケネディ」が、絶対に成功すると噂されているマーケティング手法を紹介します。※本物のダン・ケネディとはあまり関係がありません。
こんにちは、ニセ・ダン・ケネディです。この連載では、私が絶対成功するダイレクト・レスポンス・マーケティングの方法をお教えします。
文房具売り場の試し書きコーナーで必ず「ダン・ケネディ」とサインする私ですので、何も心配することはありません。
私自身、ほぼダン・ケネディだと言っても過言ではないでしょう。
ただし、あらかじめ断っておきますが、実践は全て自己責任でお願いします。
みなさんはダン・ケネディ式「年収1億円ポジション戦略」をご存知でしょうか?
この教材にはダン・ケネディが発見した今までのマーケティングとは、まったく別のアプローチを使って収入を増やす方法が明記しており、それを使うことで年収1億円も夢じゃないとか…。
しかし、強い光があるところには濃い影が生まれるもの。年収が1億円ある人もいれば、借金が1億円ある人もいるでしょう。
そこで、ダン・ケネディの影とも言える、私ニセ・ダン・ケネディは借金を1億円に増やす方法を記した「借金1億円ポジション戦略」を出版しようと思います。
年収1億円はもちろんすごいですが、借金1億円も充分すごいことです。借金を1億円も作る方法論を学ぶことで得られることも少なからずあるとは思いませんか?次章以降では、借金が1億円ある方をお招きしてさっそくお話を聞いていきます。
―こんにちは、本日はお越し頂きましてありがとうございます。
いえいえ、こちらこそニセ・ダン・ケネディさんにお会いできて光栄です」
―さっそくですが…、あるんですか?借金が1億円も?
「ええ、あります。現在こうしている間も目下増加中です」
―なるほどなるほど、一体どういう事業で失敗されたのですか?
「いや、何もしてませんよ。私、生まれてこの方ずっと無職ですし」
―え?では、1億円という借金は一体どこから?
「TSUTAYAの延滞料金です」
―あー…。
「しょうもない理由ですみません」
―いや、いく?延滞料金だけでそんなにいく?
「20年以上に渡って数十本借りっぱなしなので、いっちゃいましたね。1億」
―何ですぐ返さなかったんですか?
「なんかめんどくさくなっちゃってねー」
―とは言っても、そんなに本数借りてたら一日でもかなりの金額じゃないですか。何で返さないんですか?お店から連絡あったでしょ?
「うーん、行こうとは思ってたんだけど、車もエンストしちゃったり、自転車で行こうとしたら雨が降ってきたり、色々あってねぇ」
―雨って…。それ20年続きます?普通すぐ返しません?私だったらもう1日と経たずに返しに行きますよ。
「まあねー、色んな人からよく言われるんだけど、なんかめんどくさくてね」
―そんなに「めんどくさい」が全てを上回っちゃうってちょっと異常ですよ。もしかしたら何か脳の異常なんじゃないですか?一度お医者さんをご紹介しましょうか?
「いやいや、いいよ。そういうのは」
―だって明らかにヤバいですよ。絶対どこかに異常ありますって。
「ははは…」
―延滞金で1億ってなぁ~。それだけはないわ。私だったらね、まずお店の人に土下座でも何でもして、誠心誠意謝りに行って…
「うるさいな!!!!もう!!!!!!黙ってろよ!!!!!!!!!お前には関係ないだろ!!!!!!!!!」
―ひっ、す、すみません…。
「ごちゃごちゃうるせえってんだよ、ったく」
―すみませんでした…。えーと、あの…、じゃあ、何のビデオ借りたんですか?
「『丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる』。後はAV」
―そうですか…。
「はい」
―気を取り直して、続いては、横井英之さんにお越し頂きました。
「どもども、こんちは~!お、あんたがニセダンちゃん?あたしらの業界じゃあんた有名だからね~。会いたかったよ~」
―ははは…、どうも。
「どしたん~?なんかノリ悪ない?あたしなんて借金1億円あんのにこんな元気なんよ~?」
―(なんかめちゃめちゃダルい奴来ちゃったな…) えーと、あなたはどのような事業で失敗して借金を作られたんですか?
「いや、事業なんてやってないけど?」
―え、またこのパターン?じゃあ何で借金が1億円も?
「それはあんた、保釈金ですよ」
―保釈金?
「そう、お金を納めることで、勾留されている被告人の身柄の拘束を解く制度ね」
―いや、それは知ってます。何をやらかした保釈金ですか?
「ブルマ泥棒」
―ふーん…。
「『ふーん…』ってちょっと~!ノリ悪ない~??」
―あの、保釈金って普通に過ごしてれば戻ってくるもんだと思うんですけど…
「保釈中にも行ったからね、ブルマ泥棒。何度も何度も何度も、ね」
―アホなの?
「いや、アホではないよ。ブルマ泥棒なだけで」
―せめてさ、保釈中は我慢しなさいよ。ブルセラとかだってあるでしょ。
「いやいやいやいや、『ブルセラ』なんてあたしは認めないよ。あんた今おかしなこと言ってるよ。気付かない?野いちごを摘みにいった少女に向かって『西友でパックに入ったイチゴ買え』って言うの?言わんでしょ?」
―それとこれとは状況が違…
「あたしはね、ブルマが欲しいんじゃないんだよ。女子高生のね、“気”が欲しいんだよ。このブルマは自分以外の誰の手にも渡るわけない、そう信じこんでるそのブルマが欲しいんだよ。その気持ちが欲しいんだよ。わかる?心だよ、心」
―そんなことしても女子高生の心は手に入りませ…
「神にでもなったつもりかい!!!!!!!!!!!!!!!」
―ひっ
「偉そうに説教してよおおおおぉぉぉ!!!!!!!!!!えーーーーーーーーーーー!!?!???!」
―す、すみません
「説教部屋かい、ここはっ??!」
―た、大変申し訳ありません。あなたの仰ってることが全面的に正しいです…。
「そうでしょそうでしょ~。どう、ニセダンちゃんも今度、”いちご狩り”に行く?」
―そうですね…。今度是非…。
「そうこなくっちゃ!がははは!」
以上のような含蓄ある話が大量に乗ったニセ・ダン・ケネディ式「借金1億円ポジション戦略」は7000万円で販売中です。
借金が1億円もある人間にロクな奴はいないという生きた知識が得られること請け合いです。宜しくお願い致します。
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