From:ダン・ケネディ
From:ダン・ケネディ
広告の天才デイヴィッド・オグルヴィは、広告業界に入った当初、クライアントとしてぜひ迎えたいと思う企業のリストを作ることから始めました。
どうせ新しいクライアントを獲得しなければならないのなら、とりわけ望ましいクライアントを獲得すればよいのではないか、と思ったからです。
目標設定というのは、小規模ビジネスで成功するために重要な要素のひとつです。目標設定の過程で、望ましい顧客とはどんな顧客なのかということを明確にする必要があります。
既存の顧客と最も望ましい顧客には違いがあるでしょう。そして、その違いについて注意深く把握する必要があります。なぜ違いが存在するのか十分に調査し、より望ましい顧客を惹きつけ満足させるにはどのような戦略が必要なのか、ということを明確にしましょう。
ここまで、ビジネスにとって最も望ましい見込み客を明確にするということについて話しました。次に、顧客リストという素晴らしい世界をご紹介します。
顧客リストについてよく知らない人が、顧客リストにはさまざまな種類が存在すること、そして顧客リストを選択しようとするとどれだけ複雑になるかが分かったとき、多くの場合、本当に驚くようです。
ここで真っ先に強調したいのは、スモールビジネスや小企業のオーナーの99%が、顧客リストについてほんのわずかな知識しか持っていないということです。
顧客リスト、特に全米規模のデータベースとリンクした顧客リストの入手方法と活用方法について、ほとんど知りません。このリストに関する知識を得て、クリエイティブに活用することで、大きな競争優位性がもたらされるのです。
私の目の前には、スタンダード・レート・アンド・データサービス社(SRDS)のリストが置いてあります。
実在する顧客リストとそのサプライヤーすべてに関するリストです。私の手元にある版は、1,600ページ以上もある分厚いもので、フォントサイズが6ポイントまたは8ポイントの小さな字で、各リストの名称と説明がぎっしり印刷されています。
ここで、基本的な3種類のリストを理解しておくことが重要です。
この3種類のリストとは定期購読者リスト、購入者リスト、コンパイルド・リストになります。それぞれのリストについて説明します。
定期購読者リストとは、ある特定の雑誌、ニュースレター、その他出版物を定期的に購読する人たちのリストです。一般的に、このリストはそのまま利用することができ、購読終了者、現在の定期購読者、直近に申し込んだ新規の定期購読者であるホットライン購読者、その他さまざまな基本的分類(住所など)で購読者を分類することができます。
例えば、シカゴ在住のベターホームズアンドガーデン誌の定期購読者というリストが欲しければ、簡単に入手でき、すぐに利用することができます。
購入者リストとは、ありとあらゆるものに関する購入者のリストです。
例えば、オマハ・ステーキの顧客、メープルグローブ社のメープルシロップ購入者、ボストン・バレエ団のチケット購入者、ブルックス・ブラザーズの通信販売の顧客、ジョルジオ・ビバリーヒルズの香水を通信販売で購入した顧客、ジェネラル・ニュートリション・コーポレーションのビタミン剤を購入した顧客のリストなどが挙げられます。
それら購入者リストのほとんどを、さらにさまざまに分類することができます。
例えば、平均購入額、リピート購入、クレジットカードの利用、直近の注文履歴などを指定して分類することができます。もちろん、住所で分類することもできます。
コンパイルド・リストとは、1つの情報源からだけではなく、いくつかの異なる情報源からの情報をまとめたリストという点が一般的なリストと異なります。
ただ、みなさんご存じの例外として、業種別電話帳をまとめた業種別リストがあります。
コンパイルド・リストの分かりやすい例は、従業員50人以上の会社のCEOのリストです。
このリストは、さまざまなリストの情報や電話調査から作成されます。このようなリストは、すべての情報をそのまま借りることができ、特定の種類に分けたり、統合したり、不要部分を削除したりすることができます。
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