From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
マーケティングやコピーにおいて、ウリやUSPの重要性は耳にタコができるほど言われます。しかし、これらの「違い」には大きな弱点があります。それはなんだと思いますか?
それは・・・違いは簡単に真似されてしまう、ということ。
全ての宅配ピザが30分以内に届けるようになりました。高級車にしかついていなかったエアバッグは、普通車にも標準装備されるようになりました。
つまり、ベネフィットの違いはお客を集める武器になります。しかし、それを上回る違いを提供する競合が出てきたら、その瞬間にお客はそちらに逃げてしまうということです。そのために新たな違いを作ることがマーケティングの仕事なわけですが・・・
「違い」頼りなのが、マーケティングの限界でもある、とも言えます。
違いを突破する方法
その限界を突破するための方法のひとつが「利他性」です。「こんな社会にしたい」「こんな未来を実現したい」などの利他性を明示することで、何を受け取ることができるのかというベネフィットの違いではない理由で購入してくれることになります。
ですから、多少の競合がやってきてもビクともしません。違いや価格の勝負にならないからです。
実際、私のクライアントでも長く続いている人の大半は、「100億円の会社をひとつ作るより、1億円の会社を100作る方が幸せな人が増える」という私のメッセージに共感してくれている方です。
「利他性も真似できるんじゃないか?」と思われるかもしれません。確かにそのメッセージを真似することはできます。
しかし、これらは真似をすると「○○社の真似だ」となり、むしろこちら側にいるお客の団結力は強くなります。
利益はただの最低条件
「利益を出さない社長は人間じゃない」
「いいから黙って稼げ」
と主張している北岡が「利他性」と言い始めるなんて「いよいよ宗旨替えか?」と思われたかもしれません。
それは違います。
そもそも利益があげられていないということは、お客に欲しいと思ってもらえていないということですから、そもそも存在意義がありません。スタート地点にすら立っていないわけですから、とりあえず利益を稼ぐ必要があります。
また、理想の未来を実現するためにも利益が必要です。
だから利益は会社が存在する最低条件にすぎません。
仮決めしてみる
家があって、ご飯が食べられさえすれば幸せとは感じられないのと同じように、利益だけでビジネスをしていたら飽きます。なので、とりあえずでいいですから利他的な目標を入れてみてください。
そして、それをお客に伝えてみてください。はじめは単なるお客を魅きつけるツールに過ぎません。
しかし、絶えず言い続けると周りからもそう見られますし、自分自身もその期待に沿わないと・・・となります。結果、ビジネスに利益以外の意味が生まれます。
つまり、利他性をアピールすることで利益が増えるとともに、ビジネスが楽しくなります。
ビジネスをする利他的な理由。仮決めでいいですから、ぜひ考えてみてください。
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