From:ジョン・カールトン
From:ジョン・カールトン
私は長年、世界No.1セールスライターと呼ばれたゲイリー・ハルバートと一緒に仕事をしました。ゲイリーは流行りものや最新の技術には疎い男でしたが、とりわけ顧客リストに関しては、1980年代末の時点ですでに時代遅れな人でした。
彼は、顧客リストをすべてデータベースに入力するよりも、一人ひとりの名前を紙のカードに手書きして、それらを小さな箱に入れて管理すべきだと力説しました。
パソコンで管理された顧客データベースがあったとしても、彼は顧客カードの方をより大切にしていました。
彼は、消すことのできないインクでそれぞれのカードにメモを書き込んでいました。古い電話番号や住所には取り消し線を引いて新しい電話番号と住所を書き込み、そしてあらゆる箇所に「セールスマンのメモ」を走り書きしていました。
カードの余白が足りなくなった場合はどうするかといえば、新しいカードをホチキスで留めていくのです。そんな訳で、私もいつの間にか同じように顧客ごとにカードを作って、顧客を一人ひとり管理するようになりました。
非常に古いやり方ですよね。このやり方はもちろん、パソコンで管理するよりはるかに手間も時間もかかります。
いったいなぜ、わざわざそんな非効率的なことをするのかって?
それは、これらの顧客カードに一枚一枚書き込み、そして管理することで、それぞれの顧客が目の前に「リアル」に浮かび上がってくるからです。
彼らの歴史、時間を追うごとに変化する彼らの状況、彼らが購入したもの、そして彼らとのやり取りをすべて見ることができるのです。
もちろん、非効率的であることは否めません。
しかし、ビジネスにおいては、わずか300名の顧客と築いた堅実な信頼関係が、30万人もの(関係の薄い)見込客の氏名を掲載したリストを凌駕して、実際の収益に繋がることはよくあることです。
言うまでもなく、顧客リストはビジネスにおいて最も重要な資産です。しかし、一口に顧客リストと言っても、「濃い」リストと「薄い」リストがあります。あなたが作るべきは、もちろん濃いリストです。
単なる情報としての「薄い」顧客リストではなく、一人ひとりの顧客の顔が思い浮かぶような顧客カードは、顧客との「濃い」関係を築きあげるのに役立ちます。それは、一見非効率に見えても、長い目で見れば、結果的には最も効率の良い方法だとは言えないでしょうか?
John Carlton
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