From:ダン・ケネディ
From:ダン・ケネディ
先々週の記事(大きくなる「マーケティングノイズ」)では、日々刻々と戦略を練り上げ戦いを仕掛けてくる競合他社が、新規顧客獲得の場だけでなくあなたの顧客をも奪おうとしていることについてお話ししたところで終わりました。
あなたのビジネスが浸食されようしている状況を、皆さんはどのように打破していますか?
それは、「顧客意識のトップを維持すること」が最良の方策です。これは、「顧客が持つ意識の最上位の位置に付け、そしてそれを維持する為に行動する」ということです。
マクドナルドがこれを最も成功させた例です。私は、連想ゲームを使ってちょっとした調査をやってみました。よくありますよね。私が一つの単語を言い、それから連想される言葉を言ってもらうのです。私が木と言えば、その人は木陰と言う、といったものです。
リストの中に、ハンバーガーという単語を入れておきました。そしたら、いいですか、40%近くの人が「マクドナルド」と言ったのです。他の人たちは、パンの部分、ケチャップ、野外でする料理とか答えましたが、マクドナルド以外のファストフード・チェーンの名前を言った人はわずかでした。
マクドナルドは、ファストフードを買う人たちの意識を独占しています。何よりもこの理由で同社が繁栄を続け、かたやバーガーキングやウェンディーズといった他社は、常に追随する立場に甘んじているのです。
マクドナルドがこのように顧客意識の上位に常につけているのは、良く練られた、そして明らかに費用をかけたマルチメディア手法、つまり、テレビ、ラジオ、雑誌、景品そして懸賞といったものを使った手法によるものです。
ロナルド・マクドナルドといったキャラクター、目立つ場所への出店、チャリティー活動への資金援助、年齢層毎に差別化したキャンペーンです。うまく行っていないのはダイレクト・マーケティングぐらいでしょう。同社がこれをマーケティング手法の中に取り入れる様になると、いくつかの競合他社は完璧に叩きのめされるでしょう。
マクドナルドが実現したような地位を、現在の顧客や市場でのターゲット顧客の意識の中でどのように実現するか、その方法を考えなくてはなりません。マクドナルドの例に見るマルチメディアのアプローチを真似てみるのも良いでしょう。この為のダイレクトマーケティング手法もあります。
その一つに、既存顧客や予め選ばれたターゲット顧客に向けたコンタクト・プログラムがありますが、これは翌週の記事で詳しく述べることにします。
ダン・ケネディ
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