ごらんのように先週、ウチでは７つの習慣研修を全従業員対象でやった。ぼくは何度か７つの習慣研修は受けたことがあったので、まぁまぁできているだろう、、、と思っていたが、その後、衝撃の経験をすることになった･･･

ふだん、あんまりイラつく事がないと自認していたのだが、７つの習慣研修の直後にイラッときたことがあった･･･

実は何日か前にリッチシェフレンがマスターマインドをやるというので、それに参加しようと思って申し込みをWEBからしていた。オモシロそうだし（ジェイエイブラハムとか知る人ぞ知るマスターソンなんかも来るらしいとのこと）パートナーシップを深めるためにも、良いかなぁと思って、参加してみようと思った。

そこそこ高額なものだったので（3万5000ドル＝約420万円）電話で最終確認するというプロセスがあった。そして、フォームに電話をかけて大丈夫な時間を入力して送信。

もちろん電話をかけて大丈夫な時間は日本時間の午後を指定。（タイムゾーンもはっきり書けと書いてあったのではっきりとJapan Timeと書いた）

すると次の日･･･

朝方、電話がりゃんりゃん鳴りますが？？？(´Д`)

「お前、電話OKな時間書けって言うたやんけ！」と思い、無視。かけてきたのは以前に知り合ったVIPクライアント担当の人間。1年半前くらいにワークショップに行ったときに知り合いになった。。。

そして、その夜、VIP対応で夜中に電話がりゃんりゃん鳴る･･･「あのフォームは何の意味があったんや？？？」と思い再びシカト。。。Emailが送られてきたが、2日間丸々７つの習慣研修だったので、もちろんそんなもの読む暇はない。（そしたらウチの会社の別の人間宛にまで電話がかかってきたもよう･･･）

そして次の日「ソーリー、タイムゾーンを忘れてた。」みたいな事でメールが来てて、昼頃電話があった。いやいや、そこ一番忘れちゃダメなとこじゃね？ってか電話かける前にフツー、このクライアントは何時がOKって言ってたっけ？と確認してからの電話じゃね？と思ったが、まぁ良い。電話を無視することでうまいこと教育ができたわけだし。

その時には電話にでれなかったのだが、、「やっと分かったか」と思い、会社からの帰りぎわにこちらから電話をかける。すると、、、

電話を取ったとたん、、、

強烈なマシンガントークが始まった･･･

「ヘーイ、ロングタイムノーシー」

覚えてるか？覚えてるよ。的な会話をしながら、マシンガンマシンガン。その前にぼくがメールを送っていたので、

「おれのメールみたか？」

とぼくが言ってても延々トーク、トーク、トーク。トーク、トーク、トーク。そして、電車に乗らなきゃいけないので、切らなきゃいけない。余計な事ばかり話してるもんだから、もう電車に乗らなきゃいけなくなった。一切、トークが止まる気配がないので、７つの習慣では「傾聴しなさい」「相手の話を理解しなさい」「感情移入しなさい」的な事を習ったばかりだが、全無視で、トークに被せるように、

「ヘイ」

「ヘイ！」

と言ってもトーク止まらず。仕方が無いから相手の話が止まってない最中でも、こちらの発言を被せていく！７つの習慣にはあるまじきコミュニケーションである。

「電車に乗らなきゃいけない。だからいったん電話切るよ。
それでテキストメッセージ送るから。それで会話しよう。
あんたiPhoneだろ？」

みたいな事を言うと、

「ノノノノノ」

「おれが送ったメールを読み上げるから、
あんたはそれを聞いてるだけでいい。だったら電車に乗っても大丈夫だろ？」

（彼から詳細メールが来てて、ぼくはまだ読んでなかった）

（大丈夫なわけないやろ！）と思いつつ、もう言い合うのが疲れ果てていたので、OKと言って電車で彼のEmail朗読を聞くはめに・・・だいたいiPhone持ってるんだからEmail読んだ方がはるかに正確ではるかに便利だろ。と思いながらも、帰宅時間なので、そこをやり合う体力も気力も残っていないし、そんなやりとりしてる間に特急電車は出発してしまう･･･

そして、一通り聞いて「テキストするから」と言って強引に切ってやった。

その後テキストでやりとりしてて、要するに彼はこの契約を決めたいわけで、いつ振り込みできるか？どこに請求書出せばいいか？的な事を聞いてくる。恐らく、電話を切ったらディールを逃すという思い込みがあったんじゃなかろうか、、、

自分で言うのも何だが、振込先とかだけ教えてくれればサクッと支払う良質な客なはず･･･だが、このVIP対応されると、買おうと思っていたものですら、、、何だか買うのが嫌になってしまうから人間は不思議。

セールスは相手を理解すること

実はセールスの上手い人間ほど、しゃべらない。下手な人間ほどよく喋る。これはマーケティングリサーチの業界とかでも同じらしく、良いリサーチャーはほとんど喋らない。相手とリサーチャーの会話が７：３くらいになると言う。。。

これは共通の人間心理で人は「理解されたい」と強く思っている。そして「理解してくれる人」に惹かれる生き物だ。自分の事、自分の悩み、自分の願望、そういった事を理解してくれる人に人はとても惹かれる。（男女関係でも同じだろうね）

でもそれって1対1のセールスの話でしょ？って事はない。１対１のセールスで「真」ならば１対多のセールスでも「真」である。要するに、セールスレターやセールスビデオを使ったセールス、説得でも全く同じ原則だということ。

とても上手い広告、セールスメッセージを作る人は、セールスライティングの技術がずば抜けているだけじゃない。100種類の技術を知っているかもしれないが、現場で使うのは２，３だけ。そして現場でもっともっと大切なのは、これから説得しようとする相手をどれだけ深く理解しているか？という事が決定打になる。

「どう言うか？ではなく何を言うか？が決め手だ」

と広告の神様オグルヴィも言っていたが、どう言うか？は技術を知らなければできない。何を言うか？は相手を知らなければ分からない。ということだわな。ぼくは10代女子の事を全く理解していないので、10代女子には何を言ったら説得できるのか、さっぱり不明だ。どれだけ今まで培ってきた技術を駆使しても、説得できる自信はない(笑)

ところがわれわれは勘違いしてしまう。この技術があれば、どんな相手でも説得して、セールスすることができると。。。いやいや、無理無理。相手の事を知らなければ無理。相手の事を理解しなければ無理。相手を理解しなければその技術は活きてこない。

さて、自分のことを振り返ってみよう。

あなたは相手を理解しているか？顧客を理解しているか？どれだけ深く理解しているか？あなたの商品を買いそうな見込み客と、実際、会って喋ったか？できれば相手が心を許すような状況で、相手の本音を聞いただろうか？彼は何に悩んでいるのか？どうしてそれで悩んでいるのか？どんな問題を抱えているのか？それを克服してどうなるのが夢なのか？

深く理解すればするほど、あなたの言葉は強くなる･･･

ーおがわ

PS:
今回の経験で、自分は7つの習慣の「傾聴」はそこそこできてる方だろう、と思っていたが、
突然の強敵の登場に、「傾聴ってこんなに難しいのか！！」
と自分の修行の足りなさを自覚した次第。これからも精進いたします･･･

PPS:
もう電話したくないのでメールでこいつに返信したら、
「おれに連絡するベストな方法は電話だ。時間は気にするな」
とテキストメッセージが入ってきた。。。

いやいや、、、違うって、、お前の都合じゃないって、、、

かなりの強敵だ！