From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
強み、USP、差別化などが他社との違いがマーケティングにおいて重要、というのはあなたもご存知だと思います。マーケティングの本などでも必ず書かれていますし、色々な先生が言っていることです。
では、本や先生によって、この違いを「作る」という人もいれば「見つける」という人がいる、ということに気づいているでしょうか?
めちゃくちゃ細かいことのように思うかもしれません。しかし、これは違いを完成させる上で、非常に重要な意味を持ちます。
なぜなら「見つける」というのは、既に強みが存在しているという前提があるからです。一方で、「作る」というのは、強みがない、ゼロの状態です。全く前提条件が違いますから、当然、プロセスや結果も変わるのはわかると思います。
そう考えれば、「作る」「見つける」の違いが重要なのはお分かりいただけると思います。
どう違うのか?
では、強みetcは作るものでしょうか?見つけるものでしょうか?
結論から言うと、答えは両方、です。
・・・というよりは、作ることもあれば、見つけることもある、という方が正しいでしょう。概ね今のビジネスのステージによって違う、と考えればいいでしょう。
これから起業する、という人というのは、全くゼロの状態です。違いを見つけろと言われてもまず無理。なので「作る」ことが大半です。
ですから、例えば返金保障などオファーや小回りがきくなどの関係性を違いにします。まさにこれらは人工的に作っているわけです。
評価から見つける
しかし、ある程度、ビジネスが回ってくると、お客さんから様々な評価をもらうことになります。これらの評価の中から、他者との違いを見つけていきます。ただ、大抵の場合、お客さんからいただく評価というのは、言い古されたようなものばかりで違いにならない。。。ということが起こります。
そこで、「見つける」という作業が必要になります。違いを見つけるために活用できるのが、有名なジョハリの窓です。
横軸は自分(ここでは自社と考えてください)からみた自分の強み。
縦軸は他者(ここではお客と考えてください)から見た自分の強み。
自社自身もお客も認識している自社の強みというのが、前述した違いにならない言い古された評価です。
重要になってくるのは、自社が知らないけれどお客が気づいている自社の強み、この図で行くと盲点の窓の部分です。普段のお客との会話で、ここがなかなか出てくることはありません。また出てきていたとしても、あなた自身意識していませんから聞き流してしまうわけです。
しかし、あなたがそこに気づくことができれば・・・大抵は競合も気づいていないところであり、マーケティングメッセージなどで違いとして使うことができます。これを「見つける」と表現している、というわけです。
ということは、つまり、ある程度ビジネスをやっていて、お客から評価を得ていることが「見つける」ための大前提だ、ということです。
このように言われれば
「作る」
「見つける」
が違うことは明らかだと思います。
でも、普段、勉強しているときにここまで意識しません。結果、見つけないといけないステージで作ろうとしたり、作らないといけないステージで見つけようとしたりすることが起こる、というわけです。
ちょっとした違いですが、ぜひ気をつけてみてください。
追伸
今回触れていない下側について。
左下の秘密の窓というのは、差別化を生みだすための資源と考えてみてください。社内のオペレーションなど競合が目で見て真似をしずらい部分であり、ここを大きくすることが競争優位性を増すことになります。
残りの右下。自分も他人も知らない自分、未知の窓は、これを見つけると圧倒的な差別化ができることになります。
その最も分かりやすい例は、『女々しくて』のゴールデンボンバーなんですが。。。どういうことかわかりますか?頭の体操的に考えてみてください。
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