先日、Google Japanのウェブサイトが、Googleのポリシーに反していたことが発覚した為、Google本社からペナルティーを食らったという非常に面白いニュースが飛び込んできた。
経緯は、Googleの日本法人が、ブログを書いている人たちにお金を払って記事を書いてもらい、被リンクを発生させたところからはじまり、有料リンクを買ったことがガイドラインに反するということで、Google本社が身内であるGoogle Japanのウェブサイトにペナルティを課したのだ。
海外でも、多くのSEOブログやSEOフォーラムで取り上げられていて、一大ニュースになっている。
現在、Google.co.jpをみてみると、昔は”9″だったページランクが”5″に下落していて、Google本社のMatt Cutts氏も、
「Google.co.jpがガイドラインに違反したペナルティとして、この状態はしばらく続く」
と話している。
っとまあ、非常に面白い話なんだけど...
Googleで決まっているポリシーや哲学といったものが、Googleで働いている人たち全てに浸透していないという事実が浮かびあがってくる。。
もちろん、大企業で社員もいっぱいいるから、その一人ひとりに細かなところまで教育して、全てを完璧に浸透させるのは不可能だと思う。
問題はそんなことじゃなくって、サービスを提供している側ですら分かっていないのに、僕らのようなサービスを受ける側の人間が、どうやってその全てを理解することが出来るのだろうかということ。
自分を含め、SEOとかPPCの話をしている人間が、いかに憶測で話をしているのかが分かってもらえるんじゃないだろうか。
もちろんその憶測は、自分・クライアント・他人の事例に基づいたものなので、学ぶべきことはたくさんあるのは間違いないが、間違った情報もたくさんあるのも事実だ。
だからいつも言っているけど、情報を選別できる鋭い目をもつこと、若しくは信頼できる情報元を確保することが、SEOとかPPCでは、大切になってくる。
これが、全てを代行業者に任せっきりだったらどうだろう。
特にSEOなんかだと、今回の事件でも分かるように、誠実なサイトが生き残っていくという方向に進んでいく。
だから、代行業者の人が、外から何かの仕掛けをして、検索エンジンの順位をかえるなんてことが難しくなっていく。
そうなったときに、あなたのもとには、何も残らないって考えたら、自分でいろいろ経験して失敗した方が、今後の為になる。
もうひとつ、それに関連する面白い話がある。
僕はひと昔、イギリスで仕事をしていたことがあって、今でも毎月のように電話やメールで仕事の話をするイギリス人の親友が2人いる。
彼らは、アメリカ国外で唯一、Google本社から認定されたコンサルタントとして仕事をしているのだが、先日こんな会話を交わした。
「先日、Googleロンドンオフィスに出向いて、コンサルティングをしてきた時のビデオを見せてあげるよ!」っと...
僕はそれを聞いた時に、まず「はぁ!?」と思った。
だって、外部のコンサルタントとして、Googleのサービスについてコンサルティングを行っているのに、その本家本元から、外部の人間に対して、『自社のサービスについて、我が社に教育に来てくれないか?』って頼まれるって、ちょっとおかしいでしょ。
だから僕は、「それって、ちょっと変じゃない!」と、聞き返してみた...もちろん英語で!
そしたら、
「いや~、驚くかもしれないけど、Googleで働いてるっていっても雇われてる人たちだから、本社のコアな人とか開発者とかじゃない限り、そのサービスについてあまり知らないんだよ~」
という答えが返ってきたのだ...もちろん英語で!(ってもういい加減しつこい?)
更に、もっと驚いたのが、ロンドンオフィスでコンサルティングをしてきた時の、そのビデオ...
内容が、あまりにも基本的すぎるっ!
その時僕は、『Googleロンドンオフィスでその程度だとしたら、日本はどうなんだろう...?』と、思わず考えてしまった。
こんなことを言うと、今回の事件に便乗してGoogleのことを批判しているように聞こえるかもしれないが、そんなつもりは無いので誤解しないでほしい。
そうじゃなくって、僕が言いたいのは、
プロの世界でもその程度なんだから、やり方の全部なんて知らなくても良いから、早くはじめた奴が勝ちってこと。
そもそも、全部なんて一生たっても分からないから、全部を知ってからはじめようとすると、一生はじめられない。
もちろん、知らないが為に、失敗したりすることもある。突然、ルールが変わることもある。
でも、大事なのは、それを修正しながらも、お金儲けをしている人たちがいるという事実!
あなたはどう捉えるっ?
スミ
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