From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
あるお店の話。
ラスト1日を残して、その月の利益目標は15万円ほどオーバーしてクリアしていました。しかし、通常営業だけでは売上目標にあと5万円届かないことが明白でした。
そこで・・・店長は近所の電気屋さんに行って、2万円の人気ゲーム機を5台購入しました。そして、店の前でこのゲーム機を1万円で販売しました。
2万円で売っているゲーム機が1万円で買えるわけですから大人気。あっと言う間にゲーム機は完売し5万円の売上がたち売上目標を達成しました。利益はゲーム機の購入代金分減りましたが・・・
この話を聞いてどう思うでしょうか?
この店長(会社員の頃の私なんですが(笑))は本末転倒、おかしい、と思うんじゃないでしょうか?
でも、多くの社長はこの話を笑う資格はありません。
なぜなら・・・
年商1億円よりも3億円。
3億円よりも5億円。
5億円よりも10億円。
年商が大きいほどスゴい、と評価します。
また、従業員の数が多いほど、成功している会社である、というイメージを抱きがちです。
実際、社長同士の会話で「年商いくらですか?」「従業員はどれくらいですか?」と相手の力量を測ろうとします。確かに年商や規模というのは分かりやすい指標ではあります。でも、年商をいくら大きくしても、従業員が増えても利益が残っていなければ意味がありません。
なぜなら・・・幸せの源泉は利益、もっと言えばキャッシュしかないからです。
幸せとは何なのか?という議論はともかく
・欲しいと思っているものを買う
・実現したいことを実現する
・ビジネスをもっと成長させる
・今のビジネスを強固なものにする
全てにおいてお金がかかります。
売上がいくら大きくてもこれらは手に入りません。(売上12億円で利益がたった200万円という会社もあります)利益だけがこれらを手に入れされてくれるわけです。
にも関わらず、なぜか多くの社長は売上を求めてしまう。冒頭の例も、売上目標を達成することが会社の至上命題だったからこそ、起こった問題です。
売上を増やせば利益も増えるから、と言います。しかし、それは間違いで売上が大きくなるほど組織も肥大化しムダも増えます。売上が増えただけ利益が増えるわけではありません。
あくまで我々が求めるべきは利益であり、売上ではありません。まァ、「年商●億円!」「従業員●百人」と自慢することが自分の幸せなのであれば止めませんが。
もちろんスタッフが増えるほど、不確定要素の多い利益を目標にするのは難しくなります。なので、わかりやすい売上を目標に掲げることが必要になってきます。
その場合も
・利益から逆算した売上目標を算出する
・売上と利益であれば利益を優先すること
を方針としておく必要があります。
当たり前のことなんですが。。。行動を振り返ってみると、いつの間にか売上増が目的化して、利益のことを忘れていることが少なくありません。
繰り返します。幸せの源泉は年商や会社規模ではなく利益です。
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