From:ダン・ケネディ
FROM:ダン・ケネディ
前回は、顧客の意識の中で一番上の座を獲得する、いちばん最初に思い出してもらうためのマーケティングについてお話しました。
今回は、このことについてもっと掘り下げていこうと思います。
まず、顧客や見込み客と年間10回~12回以上、直接コンタクトを取るプログラムのなかでも、私のお気に入りは顧客向けのニュースレターです。
私自身のコンサルティングビジネスにもこの方法を使っています。
ある医師には、自分の病院のためにニュースレターを使うように指導しました。
この方法を取り入れている印刷会社、ブティック、美容院、レストランも知っています。
ホテルチェーンや航空会社は、ヘビーユーザーやマイレージ会員向けにニュースレターを発行しています。会計事務所や弁護士事務所にも最適です。
ディーラーや小売店を通じて何かを販売している企業もこの方法を使うべきです。
一人ひとりにサンキューカード(お礼状)を送るなどして顧客のロイヤルティを築く方法もいいでしょう。人は感謝されることが好きなのです。
とても簡単なことなのに、「ありがとう」を伝えるために何かをしている企業は少ないのが現状です。
最近、私の会社では、これまで使ったことのないメッセンジャーサービスを初めて利用してみました。
すると翌日その会社から、小さなクリスタルの花瓶に入った綺麗な花がサンキューカードとともに送られてきたのです。なんて素敵なのだろうと思いました。
次回メッセンジャーサービスを必要とすることがあれば、その会社のことを思い出すに違いないでしょう。
コンタクトプラグラムの実施で注意すべき4つのこと
顧客の購買回数あるいは購買金額を増やすのに、ダイレクトメールは非常に効果的です。
また、店の中で売れ行きが芳しくない商品を買ってもらったり、空いている時間帯にレストランに来てもらったり、オフシーズン中にホテルに滞在してもらったりするのにもダイレクトメールを利用できます。
ただし、コンタクトプログラムを利用してビジネスを大きくする場合、次の4つの事柄を忘れないでください。
#1: ほとんどの企業は、新規顧客獲得のためなら大金をつぎ込むが、既存顧客のリピート率を上げることにはあまりにも無関心である。
#2: 一度満足した顧客は、「もう一度購入する」、「購入数を増やす」、「何か違うものを購入する」可能性が高い。
#3: 新規顧客獲得よりも、既存顧客に再購入を働きかける方が、コストが少なくて済む。
#4: 顧客が移り気である理由は、あなたよりも他社のほうが自分に注意を払ってくれるからに過ぎない。
法人向けマーケティングで多くの企業が犯している過ちは、顧客とのすべての接点をセールス担当者に任せていることです。
そのセールス担当者が別の会社に転職すれば、顧客は簡単に持っていかれてしまうのです。反対に、セールス担当者の怠慢を誘うことに繋がることもあるでしょう。
あなたと顧客の間にいくつの層が介在していようとも、直接接触できる何らかの方法を確立しておくべきなのです。
レストランのオーナーなら、テーブルを回って客に話しかけるのもいいでしょう。
大企業のCEOでも、ニュースレターを発行したり、電話で話せるホットラインを用意するといった方法が考えられます。
何でもよいので、顧客と直接コンタクトを取れる方法を考えてみてください。
既存顧客には何を伝えるべき?
では、ダイレクトメールを使って、既存顧客に何を伝えればいいのでしょうか?ここでは、既存顧客に伝えるべきことのいくつかを紹介しようと思います。
#1: 新製品や新サービスを紹介する。
#2: 値上げを事前に知らせ、その理由を説明する。
#3: 特別価格または特典を知らせる。
#4: 役に立つ情報を提供する。
#5: 得意顧客への感謝の意を伝える。
#6: セールの開催を告知する。
既存顧客へのダイレクトマーケティングを増やして、売上が伸びなかった会社を私はほとんど見たことがありません。
利用しないなんて、もったいないと思いませんか?
真のマーケティングの秘密
多くの企業は、ある重大な過ちを犯しています。私自身、幾度となくその失敗を重ねてきました。
そこで、真のマーケティングの秘密についてお話しようと思います。
その秘密とは・・・
マーケティングの対象が既存顧客であったとしても、すべてのセールスストーリーを毎回伝えなくてはならないということです。
顧客はすでに知っているという思い込みは捨てなくてはなりません。
既存顧客だからといって早回りしてはいけません。同じ話を何度も繰り返したら退屈だろうと思う必要もありません。
品質、サービス、保証、価格、その他の利点があるなら、マーケティングを行うたびにそのすべてを取り上げなくてはなりません。
企業はもっと顧客を大事にしなくてはならない。
それが、エクセレント活動を起こしたトム・ピーターズのメッセージです。
もしあなたのビジネスが期待通りの業績をあげていないのなら、あなたもこのメッセージに耳を傾けるべきでしょう。
顧客とつながる機会を増やすほど、ビジネスはうまくいくのだから。
ダン・ケネディ
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