From:北岡秀紀
From:北岡秀紀
先月に引き続き、またまた香港とマカオに来ています。もちろん仕事で優良クライアントとの合宿セミナーです。仕事と言いながら、来ているのは楽しい仲間だけですし、空いた時間には様々なアクティビティもやって非常に楽しんでいました。連続で行くのは面倒だなと思うところもあったのですが、初めてきたときよりも土地勘もでき、また違った印象です。その今回の旅の途中で参加者のひとりが財布をなくしてしまいました。しかも、ガイドと解散してからです。相当、焦ったのは言うまでもありません。
しかし、全員の対応が見事でした。なくした現場であろう場所に電話。同時進行でカードのストップ。ガイドにも電話。連携プレイで行動します。
全員が、当事者のように行動する感じを見て、やっぱり仕事ができる人はこういうところでもいい動きをするなと関心しました。
転んでもタダでは起きない
そして、私が最も感心したのは財布をなくした彼です。
結局、財布は見つかりませんでした。しかし「パスポートはなくならなかったし、いい経験になった」と彼もさばさばした様子でした。
しょうもないヤツだと、ずっと被害者ヅラでヘコんだままですが、彼は全く気持ちを切り替えて、その後のアクティビティを楽しんでいました。
しかし、それ以上に驚いたのは、財布をなくした翌日の夕方です。彼は満面の笑みで「昨日なくした分を取り戻した」と言うのです。
財布が見つかったわけではないようです。では、ホテルのカジノで大勝ちしたのか?と聞いてみると、そうでもない様子。
詳しく話を聞いてみると・・・
彼は財布をなくした当日の夜、ホテルからスタッフに指示して、この財布をなくした話を名刺交換で末購入の人全員にメールしたのです。そして、この損を取り返すために商品を半額で販売します、と宣言したのです。。。
結果、一晩で数百万円の売上をあげ、なくした金額を楽々取り戻したばかりか、今まで取引のなかったお客さんと取引を開始したのです。ライフタイムバリューから考えれば数千万円の売上を今後得られるはずです。
あなたは何を学びますか?
このエピソードからあなたは何を学びますか?簡単なエピソードですが、ぜひあなたにも理解しておいて欲しいことがあります。
まず特筆すべきは、彼はオフラインのビジネスをしているわけではない、ということです。何か理由をつけて割引セールというのは、メルマガ読者向けに、というのは珍しくありません。
しかし、彼は法人向けの商品を売っています。そんな会社でも、こんな方法が使えてしまうのです。ダイレクト・レスポンス・マーケティングは個人向けにしか使えない、という人が多いですが、それが間違っていることがハッキリわかります。
そして、もうひとつ。何かトラブルがあったから、スグに未購入者だけを抽出して連絡をできるということは(しかも、遠隔地からスタッフが!)交換した名刺をしっかり管理していた、ということです。
名刺を名刺フォルダの中に放り込んだままで全く活用できていない人が多いです。しかし、彼はすぐに使えるレベルで名刺を整理していました。当たり前といえば当たり前なのですが。。。名刺を顧客リストとして取り扱っている人はほとんどいません。
結局コンタクトすることが一番
そして、最も重要なのはコンタクトをすることです。
お客さんが商品を買わない大きな理由のひとつとして、買うタイミングを逃している、というのは少なくありません。
「後で買おう」「次、連絡が来たら買おう」と思っていて、そのまま忘れてしまっていることは少なくありません。
また、前回売込みをしたタイミングでは欲しいというタイミングじゃなかったということもあります。
しかし、今回、財布をなくしたから半額という「理由」をつけて、コンタクトしました。それに背中を押されて、商品を買う人が現れたわけです。
何も理由なくコンタクトしてもいいわけですが、こちらの気も引けますし、買い手の側も「用がないのに何?」となります。
しかし、今回はハッキリと理由をつけて連絡をしました。冷静に考えれば財布をなくしたなんて個人的な理由でお客さんには何も関係ないわけですが、こうして連絡をすることによって動く人がいたわけです。
トラブルがあれば、それを利用するしたたかさは必要ですが、はじめから計算してコンタクトを増やすことはもっと重要です。
お客にしつこいと感じさせずコンタクトを増やすために何ができるでしょうか?
ぜひ考えてみてください。
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