From:ダン・ケネディ
From:ダン・ケネディ
セールスマンの生産性向上のためにできること
彼らがどのように時間を使ったか、15分ごとの単位で、業務日誌や報告を確認してください。
そうすることで、成果を出すために、実際にどれだけの時間を彼らが費やしたのか、正直なところを把握できます。
生産的な時間利用をほんの少し増やしただけで、大幅に売上を伸ばすことも珍しくありません。
新しいビジネスで、セールスマンに効果的に見込み客を獲得させるのは、なかなか難しいことが少なくありません。
プロスペクティング、つまり見込み客獲得は、つらい仕事なのです。断られることも多いですし、落ち込んでしまうこともあります。
可能なら、セールスマンにプリ・クオリファイド・リード(その商品やサービスに興味を少し示している見込み客)を提供できるよう、会社が管理するリード開拓プログラムを作成することです。
これこそ、考えうる最高のマーケティング戦略です。
新聞雑誌広告、ダイレクトメール、テレマーケティング、展示、あるいはこれらの方法を組み合わせて、セールススタッフのため、クオリファイド・リード(その商品やサービスにハッキリと興味を示した見込み客)の開拓を検討すること。
ただし、セールスマンにリードを提供したら、その結果がどうなったか、必ず報告を受けること。
そうすれば、あなたの会社のセールスマンをもっと効果的に活動するようにできることでしょう。
リードの結果報告を受けることが大切な理由
ある会社が、リードをセールスマンに提供したとしても、そのリードに対するフォローアップが、実際のところ、いかにお粗末かを知って、多くの会社はショックを受けることでしょう。
たとえば私は、ある年、展示会会場や問い合わせハガキなどで、300社を超える企業に、商品やサービスについての問い合わせを行なってみました。
ところが驚くべきことに、誰かが訪ねてきたり、電話がかかってきたりして、何らかのフォローアップがあった企業は30社(10%)に満たなかったのです。
残念なことですが、ほとんどの企業は、見込み客を集めることには熱心ですが、集めた見込み客に実際に物を売ることには、それほど熱心ではないのです。
だからこそ、見込み客を提供されたセールスマンは、どのような結果が得られたか、報告を求められるべきなのです。
もしあなたが、大量にリードを集め、それをセールスマンに分配しているのなら、直接、見込み客に連絡し、あなたの会社のセールスマンから一度でも連絡があったかどうかを、ランダムにチェックする手段が必要です。
リードを提供する相手が、フリーのセールスマンやディストリビューター(販売代理店)、フランチャイジー(加盟店)で、法的にアカウンタビリティ(説明責任)を負わせるのが難しい場合には、無料でリードを提供するのではなく、彼らにリストを売りつけるようお勧めします。
リードに対して、きちんとフォローアップがなされているかどうか、それを確かめていけば、あなたの会社のセールスマンをもっと効果的に活動するようにできることでしょう。
セールス組織の生産性向上の要点をおぼえていますか?
次の話題に進む前に、私が教えたヒントについて、ざっと復習しておきたいと思います。
No.1
本当に成績の悪い人は、辞めてもらう。みんなの苦痛を長引かせないこと。
No. 2
手っ取り早く結果を出したいなら、トップの成績を上げている人たちを指導し、さらにがんばってもらう。
No. 3
可能な限り最高の環境、実例、ツールを用意する。
ただし、本当のやる気とは、自発的なものであることを理解すること。
他の人の行動に全責任を負っていたら、イライラして気が変になってしまう。
No. 4
アカウンタビリティ(説明責任)の重視。
アカウンタビリティは、必ず、パフォーマンスの向上につながる。
No. 5
一人一人のセールスマンが、自分がどう時間を使っているか理解できるよう手助けしてやり、一日の中で、生産的に使う時間を増やすよう働きかける。
ほんの少し時間利用を改善しただけで、売り上げが大幅に伸びる場合もある。
No. 6
セールスマンに見込み客を提供するため、リード獲得プログラムを会社が指揮することを検討すること。
No. 7
リードを分配するなら、結果の報告を求めること。
セールスマンを通じてマーケティングを行なうことは、ある種のビジネスでは不可欠ですし、他の多くのビジネスにとっても望ましいことです。
しかし、そこには、監督や指導に、大幅な関与が求められます。
また、マーケティングについて、セールススタッフにあまりにも大きな責任を負わせようとする企業に対しては、くぎを刺しておきたいと思います。
セールススタッフを通じてマーケッティングを行なうことで、企業と顧客の間の直接的なつながりを犠牲にすることは、必要だとも、望ましいとも思いません。
たとえセールスマンを通じてマーケティングが行なわれていたとしても、顧客は、企業からの何らかのコミュニケーションを必要としており、セールスマンから提供されたサービスや情報に、何らかの点で満足できなかった時には、企業に直接、コンタクトできる機会を求めているのです。
顧客に直接アクセスできますか?
では、企業と顧客が直接コンタクトをとるためには、どのようにしていけばいいのでしょうか?
具体例を挙げてみましょう。
たとえば、会社がニュースレターや雑誌を出して、顧客全員に送るといったアイデアもいいでしょう。
あるいは、不具合があった場合に、顧客がフリーダイヤルで電話できるホットラインを設けたり、顧客全員の氏名や住所が分かるよう、保証書カードやフォームに記入して、返送してもらったりするのです。
社外のディストリビューター(販売代理店)やフランチャイジー(加盟店)に、卸売りで販売しているような企業にとって、このようなアイデアは特に重要です。
私の意見はこうです。
企業と顧客の間のマーケティングの構造や流通システムがどうであれ、企業は顧客にアクセスできなければならないですし、顧客も企業にアクセスできなければなりません。
セールスマンの管理についてはここまでです。この話題が終わるのを、喜んでいる人もいるでしょう。
率直に言って、セールスマンの管理は、どんなふうにやったとしても、嫌な仕事であることに変わりありません。
もっとずっと楽しい大儲けのチャンスに話題を移すことにしましょう。
次回のメールは、もっとずっと楽しいお金儲けの話をしようと思います。
ダン・ケネディ
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