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不快です。削除してください…

2013.10.28 | ,
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From:小川忠洋

From:小川忠洋

西宮のオフィスより、、

何日か前、僕のフェイスブックにこんなメッセージが届いていた。

「この投稿は不快に感じます。削除してください。」

オモシロい事を言う人がいるもんだと思った。不快ならば見なければいいだけなのに、削除を要求するなんて。。この世から消えてほしいのかな…(笑)しかしこれ、笑い話ではなくとても重要な事なので、あなたにもシェアしておきたい。

こういう批判的な意見がくると、たいていの人は「ヘコむ」わけだけど、このメッセージをもらって、正直、僕はヘコむどころか、ヨッシャ!と思ったくらいだ。

というのも、伝わるメッセージ、強いパンチのあるメッセージとは常に「反動」が来るもの。つまり、強いメッセージは今回のように誰かを一部の人を”不快”にさせる可能性が大ということだ。一方で、弱いメッセージ、全く伝わらないメッセージというのは、誰も不快にしない。

誰にも伝わらない言葉…

例えばいい例で政治家の話とかお偉いさんの話は、できるだけ反動がないようにとしているので不快になることはない。しかし、言ってることはまったくもって「退屈」の一言である。政治系の話でも、例えば僕の友人の鳥内さんがやっている「リアルインサイト」で出てくるような話は非常にオモシロく興味深く、夢中になる。。。。が一方でもちろん「反動」もでかい。(先日、鳥内さんとメシに行ったが、「毎回、反動がすごいです(; ̄O ̄)」との事だったw…つまりそれだけメッセージが強く、相手の心に伝わっているということだ)

人間は誰しも「人から良く思われたい」「人に好かれたい」という根源的な欲求をもっている。ーこれを持ってなかったら変態であるーしかしこの欲求の通りに人から良く思われようとして、メッセージを発信すると、誰の心にも届かない、極めて退屈なメッセージになってしまう。

当たり障りのない事しか、言えなくなってしまう。

例えば、
「このあいだ部下が仕事でミスをして残念に思いました」
と言うよりも、

「このあいだ部下が仕事でミスをして殺してやろうかと思った。そのくらい考えたら分からんか?脳みそ動いてんのか?と思った」

という方がパンチがある。明らかに下の方が”わかる!その気持ち”ってなる人が多いはずだ。上のメッセージは恐らく”スルー”される。3秒後には脳の短期記憶から消えているだろう。

しかし一方で、下のメッセージは「”殺す”なんて言葉は使うべきじゃない。自分の部下を侮辱してる。恥ずかしくないのか。オマエが悪いんだろ」的な反動が来るだろうなってのは予測できる。上のメッセージでは来ない。残念に思っただけだので。。。へぇ~って感じで終わる。

現実世界では、社長の頭の中をのぞくと「残念だなぁ」なんて思っていなく、「てめぇ、殺すぞ!」って思ってる人が多い(…はず)しかし「殺すぞ」なんてメッセージで使うのはダメだから、”いい人”になろうとして、「残念」とかいう便利な言葉を見つけてそれに翻訳してしまう。

「おまえら、いい加減にしろよ!」

これは政治家が「遺憾です」とか言うのと似ている。例えば、韓国が反日宣伝を米国でしている。それに対して「遺憾です」と言うより、「おまえら、いい加減にしろよ」と言う方が確実に強い共感が生まれる。(そして反動も)※ちなみにここで「おまえら」という言葉を使っていても「おまえ」なんて言葉を使うなんて育ちが悪いだのなんだの言う人も出てくる…

まぁ要するにね。自分の言いたいこと、伝えたいことを、自分の頭の中にあるそのままの言葉で表現しないと、伝わらないわけだ。そして、忘れちゃいけないのが「メッセージ」というのは我々マーケッターの唯一最高の武器である。なので、それが錆びついていて伝わらないってのは、致命的なことなのだ。

「1日何人かを怒らせるくらいじゃないと、まともなメッセージを発してるとは言えない」

とダン・ケネディも言っている。FAXDMを送ったら必ず一部から苦情が来る。DMを送っても受け取りたくない人がほとんど。チラシは迷惑。そもそも広告なんてのは人に迷惑をかけっぱなしの仕事なのである。だから誰からも好かれようなんて事は幻想で、おとぎ話の世界なのだ。

人から良く思われたい。。。

この心理は誰の心にもある「毒」である。例えば、こんなブログでメッセージを書く時もそうだが、セールスレターや広告などでは致命的になる。人からよく思われたいと、そういうメッセージにする事で反応が下がる。売上が下がる。

事業が成功したら金があるので「見栄」のためのお金を使う。豪華なオフィスに引っ越す。イメージが上がるような事に金を使う。そして費用対効果が悪くなる。。。

誰もがここから逃げられない。人間の根源的欲求だからだ。しかし、それを認識して、自分にもそういう”毒”があると認知しているだけで、ずいぶんと大きな違いがでるだろう。

われわれの仕事は人から好かれる事じゃない。タレントじゃない。
われわれの仕事は「成果」を出すことだ。売上を上げることだ。

ーおがわ

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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