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見込み客の期待

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From:小川忠洋

西宮のスタバより、、、

とんでもないモノを目撃した。あまりにも驚いたので一見しては信じられなかったくらいだ。というか信じたくない、、という気持ちもあったかもしれない。

先日、僕が車に乗っていた時、前にとんでもない車が止まった。なにがとんでもないって、恐らく、顧客の期待をこれほどまでに裏切った事例はないんじゃないだろうか?というほどとんでもない軽自動車だった。

ハマーの。。。

ん?そう。ハマーだよハマー。米軍が使ってる、とんでもなくデカイ車のハマー。路駐とかされると、めちゃくちゃ迷惑なあの車。。。ハマーに軽が出てたなんて、、、驚くと同時にとても残念な気持ちになった…

だって、そうでしょ。ハマーに乗りたい人ってデカイ車にドカーーーンと乗りたいわけでしょ。それを公道で、ガリガリ走らせたいわけでしょ。アメリカンな感じなわけでしょ。。。それが顧客の期待でしょ。

それなのに「軽」って。。。全然、違うじゃん。もちろんハマーは高いから、それの超安いバージョンの軽が出てたら、買う人増えるよね。売上アップするかもしれない。。。

でも、それってどうなんだ?既存のハマーファンはどう思うんだ?一時的には売上を上げることができるかもしれないが、きっと既存のハマーファンはがっかりして、心が離れていくんじゃないだろうか?

これってポジショニングでよくある間違いだ。(ポジショニングはマーケティングの名著なのでぜひ読んでおいた方がいい)見込み客は、あなたの商品を「これこれこういうモンだ」と勝手なイメージとか期待を持っている。

そして、そういう期待を満たそうとしてあなたの商品を選びにやってくる。既に顧客になった人は、そういう期待を満たされている事に喜び、満足感を感じる。

スケベ心が出てくる…

ところが、売上拡大のためには、その1つの期待だけを満たしているだけでは、なかなか伸びない。なので、別の期待も同時に満たそう…というスケベ心が出てくる。これが商品ラインの拡大というやつだ。

簡単な例が、以前に話したカレー屋でチヂミがでてくるようなもんである。カレー屋に行く人は、もう口の中はカレーの口になっている(そういう期待を持っている)それなのに韓国料理のチヂミが出てきたら、、、何故だかわからないがガッカリする。

消費者の嗅覚は鋭い…

消費者はバカじゃないから、カレーと韓国料理、どっちも超一流にはなれないと言う事を本能的に理解している。。。ちなみにスタバもエナジードリンクを出したが、これも何だかなぁ~という感じである…

あなたのビジネスではどうだろう?顧客はどんな期待を持っていて、あなたの商品をどんなモノだと考えいてるだろうか?どんなカテゴリーにあなたの商品は入っているのか?

そして、その期待を確実に満たしているだろうか?一度にあれもこれもとどんどん満たせる期待を横展開なんかしてないだろうか?そうすると、あなたの会社は何やってる会社なのか、わかんなくなってくる。何の専門店なのか分からなくなってくる。

今の時代は専門化しないと基本ムリだ。特にネットなんかは考えてみると、何を買うにも検索するわけで、検索したら、その検索キーワードに最も専門化しているところで商品を買いたいと思うもんだ。

もちろん、商品ラインを増やせば売上は伸びる。しかしそれも一時的だ。なぜなら、既存客のファン化ができないからだ。やっぱファンになるのって、専門化してるところじゃないだろうか。なんでも屋のファンになんかなるだろうか。。。

商品開発の前にぜひ考えてみてほしい。この商品は既存客の期待を裏切らないだろうか?自社のブランドのポジショニングを崩さないだろうか?

ーおがわ

PS:後日談。調べてみると、ハマーの軽はハマーが出してるわけではなく、ダイハツの軽をハマー仕様に改造するキットが売られていて、それを使ったものらしい。これを発見した時、心からホッとした(なんでだろう?)…しかし、こんなキットを売っていて大丈夫なんだろうか???明らかにハマーブランドを傷つけると思うのだが…

小川 忠洋

読者累計30万2163人を誇るマーケティングメルマガ『ザ・レスポンス』発行人、ダイレクト出版株式会社代表取締役社長。『ザ・レスポンス』の他にも、読者累計14万5000人の『デイリーインスピレーション』などを毎日発行。年間1億通以上メールマガジンを配信。日本ナンバーワン・マーケッターにも選ばれた神田昌典氏など、一流の経営者とも提携を結びビジネスを展開。著書に『自分を不幸にしない13の習慣』『フリーで利益を生み出す45の鉄則』『インターネットマーケティング最強の戦略』がある。

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