From:ハワードジョイマン
from:都内のカフェより
by :ハワードジョイマン
レスポンスで記事を書かせてもらうようになり、私が元お笑い芸人をやっていたことから「何かウケるネタはあるんですか?」と聞かれることがありました。
私はその時、「ウケるネタがあったら今頃売れてるよ!」と声を大にして叫びたい心境でした。
でも、確かにお笑い芸人としては全然ウケなかったですが、その時学んだことは今の店舗経営のサポートですごく役立っています。
店舗経営者の方たちとお話をすると、決まってこのような悩みを語る方がいます。
確かに、駅から遠い、ビルの5階にあって目立たない、建物が古いなど自分のお店の現実を見てみれば、、、
駅から近くて、路面店の大手チェーン店に比べたら、自分のお店は不利なところだらけだと落胆してしまうかもしれません。
あなたのお店はいかがですか?
不利なことしか思い浮かばないお店ですか?
「トレンディーエンジェル」というお笑いコンビがいるのですが、あなたはご存知ですか?
このコンビは、若ハゲです。若ハゲと言ったら、一般的には誰にも触れられたくないコンプレックスの要素です。いわゆる、最大の弱点という訳です。
しかし、このトレンディーエンジェルはこの最大の欠点ともいえる要素を逆手にとって自分達の魅力にしています。
動画をご覧いただければ分かりますが、自分の若ハゲという弱点を、ラップのリズムに乗せてチェケラッチョ、ハゲラッチョとむしろ自分達にしかできない笑いのネタつまり、独自の魅力(USP)にしているのです。
そして、このトレンディーエンジェルは、漫才コンビ日本一を決める「THE MANZAI」という日本を代表するコンテストで見事上位10位に入賞したのです。
そりゃ、資金力のある大手チェーンに比べたら、場所も悪いし、物件自体も良い物件になんか入れません。
しかし、そんな弱点を並べて嘆いていても誰も救ってはくれませんし、「そんなに嫌なら、経営者なんか早くやめて会社員になっちまえ!」とダン・ケネディも言うことでしょう。
ある居酒屋さんの話です。
このお店には、建物の構造上、めちゃくちゃ狭くて2人で座るとものすごく窮屈な席がありました。
というのも、2階に登る階段の下にも席を作ってしまったため、頭の直ぐ上に階段の段差があり、向き合って座るだけのスペースもなく、隣どうしで座るという窮屈な席だったのです。
席自体がこんな窮屈な席だったので、ここに案内されるお客さんは決まって店員に文句を言いました。
「なんでこんな席なんだ、バカヤロー」
いわゆる、クレーム必至のいわくつきの席。
店員さえも、案内すればクレームばかりの席だったので、本当にどうしようもない混雑時でさえも、案内したくない席となっていました。
しかし、ある日を境に、一番案内したくなかった席が、一番最初に埋る席、、、
しかも、予約で埋る席に変わったのです、、、
その日も満席で、残るはその窮屈なテーブル席しかありませんでした。
その時、ある若い1組のカップルがお店に入ってきたのです。
いつもどおり「満席です」と断ろうと思ったのですが、あいにくその日は大雨で、そのカップルも雨に濡れて他の店には行きたくない感じでした。
店員はその状況から「狭いですけど良いですか?本当に狭いですよ」と念を押した上で、その席に案内したのです。
席に案内した後は、他の客の注文も多かったため、店員もその席の不安など忘れ、ホール内を走り回っていたのですが、ふと気付いた時に、恐る恐るそのカップルを覗いてみたのです。
すると、そのカップルは不満を店員にぶつけるどころか階段下という他からは見られにくい構造を上手に使い、しかも!狭い席だからこそ、自然と体が触れ、イチャイチャしていたのです。
そして、このカップルはクレームどころか満面の笑みでこのお店を出てったのでした。
驚いたのは、このお店の人たちです。
今まで、案内すれば必ずクレームとなっていた席が、逆に、カップルには好都合の席になっていたのです。
まさか、あの席に座り、満面の笑みで帰っていくお客さんがいるなど想像もできなかったからです。
それからというもの、クレーム席だったはずのあの席を求めて男性から予約の電話が鳴るようになりました。
お客さん「すいません。狭い席を予約したいんですが」
今までの常識からは考えられない予約のされ方に社長もスタッフも驚きを隠せませんでした。
なぜなら、席が狭い=クレームの元だと思っていたのが、席が狭い=喜びの元という正反対の現象が起こっているからです。
実は、今回のような例は、このお店だけではありません。
お店の弱点だったことが、ある出来事をきっかけにそれが隠れたお店の魅力だったことに気付き、そのお店だからこその武器(USP)に変わった事例というのは沢山あるのです。
今日は、あなたのお店の弱点を魅力に変える魔法のフレームワークをお話したいと思います。
もし、あなたが良い商品だと思っているのに、中々売上を上げることができない場合は、以下の改善点を実践してみてください。
■ ターゲットを変えてみる
■ 販売方法を変える
■ 販売数量を抑える
■ 営業時間を変える
■ ネーミング及び見た目(外装)を変える
どれか1項目を変えるだけで、ヒット商品に生まれ変わった例は、沢山あります。
今回の居酒屋の事例で言えば、
サラリーマンにはクレームの元だった席が、カップルには逆に喜びの元だったのです。
ターゲットを変えるだけで、その商品が魅力ある商品に変わるのです。
そして、今回のお話を聞いて、お店の弱点を魅力に変えることができると知ってしまったあなたは、、、既に弱点がなくなってしまったのです。
あなたのお店は弱点の数だけ飛躍する魅力を秘めている訳です。
私がサポートしているクライアントもこの魔法のフレームワークで、弱点を魅力に変えていますよ。
ぜひ、あなたもチャレンジしてみてください。
あなたのお店がダントツに稼ぐ店に変わることを応援しています。
ーハワードジョイマン
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