From:小川忠洋
From:小川忠洋
赤坂のスタバより、、、
FREEやロングテールで有名なクリス・アンダーソンは『マスマーケティングは無くなって、マス of ニッチがどんどん増えてきている』と言った。マスofニッチとは、ニッチがたくさんある(mass)と言う意味である。
我々のようなニッチ・マーケッターにとって、マス・マーケティングとは憧れの対象でもある。「いつかどでかい市場に出て、どでかい商品をヒットさせてみたい…」そんな風に考えた事が一度はあるんじゃないだろうか?
しかしこの考えは次第に間違った考えになりつつある…「マスマーケット」という巨大市場はもはや存在しない。存在してても、衰退しつつある…衰退しつつある中で大きな会社がシェア争いをしているという、、、非常に過酷な状況だ。
マスマーケティングとは、要するにお客さんの好みが同じで求めている機能、ベネフィットも同じ。こんなマーケットだ。そんなマーケットに対して、それを解決する商品を提供すれば、どかーーんと売上を上げることができると、、、めちゃめちゃたくさんの「数」量が売れると・・・
こう書くと、いかに非現実的かが分かるだろう…
昔は、ニッチと言う市場がなかなか成り立たなかった。なぜなら、情報を伝えるメディアがなかったからだ。昔、情報を伝えるメディアと言えばTV,ラジオ、新聞、雑誌、etc…これらの媒体に広告を出すには非常にコストがかかる。なので1つの小さな市場としてまとまる事が不可能だった。
しかし今ではインターネットの登場で、どんなに小さなマーケットでも、存在することができる。例えば、ミクシーやフェイスブックの「コミュニティ」とかを想像してもらえばイメージがつきやすいと思う。あるテーマで人が集まっているわけだ。このコミュニティこそがニッチマーケットそのものである。
コミュニティだよ
そしてコミュニティを想像してもらうと分かると思うが、巨大なコミュニティってあんまり存在しない。ほとんどが、数千人、1万人くらいのサイズじゃないだろうか?こんな千人、万人単位の人に向けて、TV広告なんかできっこない。チャレンジするのは自由だが、多分、借金を踏み倒して国外逃亡する事になるだろう…
ところが、ネットの広告ならできる。PPC広告ならできる。そのコミュニティへのバナー広告、メルマガ広告ならできる。そして、それなりのサイズなので、それなりの儲けにはなる。そんな感じで小さなマーケットが成立してしまう…これが非常に大きなトレンドになっている…
もう大ヒットなんてムリ
なのでこれからの時代、音楽でも昔みたいな大ヒットは出づらくなる。書籍でもそう。100万部のベストセラーなんて電子書籍が本格化したら今まで以上にかなり難しくなるだろう。芸能人とかでもそうじゃないかな?国民的大スターみたいなのは出づらくなって、地域のスター、コミュニティのスターがたくさん生まれるんじゃないだろうか。
商品に関してもそうだ。大ヒットするスター商品と言うのはなかなか出づらくなり、、、中ヒット、小ヒットの商品が増えてくるだろう。そういう観点から言えば、スター商品に頼る事は、もしかしたら危険になるかもしれない。
ウチの場合でも、スター商品に頼っていた部門は現状苦労しているが、小ヒットばかりを繰り返す、あんまりエキサイティングじゃない部門(笑)は、着実に成長している。
『リッチはニッチにいる』
とダン・ケネディは言っている。ニッチなのだ。われわれが攻めるべきは、ニッチであってマスではない。しかし、経営者は常にマスに進出したいという考えに誘惑される。たしかにその幻想は魅力的だが、結局は幻想である。
大衆が好みそうな商品なんか作ったらダメだ。そんな商品はハイリスクすぎるのだ。その代わり、あなたの濃いぃぃぃファンが好きそうな商品を作ればいい。もちろん、ホームランはない。でもヒットになる確率は格段に高い
これからの時代、ホームランバッターは不要になり、バントが上手い選手が勝つ時代になるだろう…
あなたはどう考えるか?
-小川忠洋
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