From:小川忠洋
From:小川忠洋 ダイレクト出版
大阪のスタバより、、、
今から7,8年前になるだろうか、、、その頃、どこに行くにもヘッドフォンでCD教材を聞いていた。会社にはたくさんのCDが置いてあった。
今、思い出しても鮮明にその情景が浮かんでくる。埃っぽい本棚に、並べられたたくさんのCDの中にこれがあった。神田昌典さんのダントツ企業実践オーディオである。
お知らせなどでご存知だと思うが、今、この商品のマーケティング・販売などを僕らが担当してやっている。神田昌典さんのネームバリューはやっぱりすごい。あっと言う間にどんどんお試しが入ってくる…
このプロモーションの宣伝っぽくなってるのは自分でも意識しているんだが、これ、結構、思い出がある商品なんだ。たくさん聞いたし、いろんな人へのインタビューだから内容なんてほとんど覚えていない。でも確かに自分の行動や考え方に大きな影響を与えていた。例えば、1つ思い出したことがある…
それは、チョコクロで有名なサンマルクカフェの社長の回だった。他の内容はほとんど覚えていないが、一言だけとても印象に残った言葉がある。それは、、、
「他の会社でもできる事ならやる意味がない」
というような内容だったと思う。(正確には思い出せないが)つまり、その事業が他の会社でもできるような事業、商品であるのなら、例え儲かったとしても、それは意味を感じられないということだった。
当時、ぼくはこの言葉の印象が非常に強く残っていて。なんて言うか、心に残った感じがした。そして、自分も事業をやるときに、誰でもできるような事、他の会社がやっている事のマネゴト、なんかはやる意味がない…と感じるようになっていった。
今、振り返ってみるとこの言葉の影響は大きい。そして、この言葉をもらった価値は計り知れない。と言うのもマーケティングにおいて、他と同じような商品を扱うというのは非常に不利だからだ。
短期的に見れば、儲かってる会社のマネゴトをするのは多少は儲かるかもしれない。しかし、長期的に見ると、同じような商品がたくさん出てくれば、必ず価格競争になる。そして価格競争になったときは1位じゃなければ死ぬ思いをすることになる。賢いビジネス戦略とは言えない。
一方、最初から「他社と違うことをやる」って言うのは、、、そういう考えでスタートするのはとってもいい出発点だ。僕らは経営者だから、自分の商品を自分で作ることができる。商品開発から入ることができる。(その点、コピーライターやマーケッターは商品開発にからめない事が多い)その時から「違い」という事に重点を置いて商品を作ると、マーケティングが非常にやりやすくなる。
セールスレターを書くのだって広告を書くのだって他との「違い」が明確だったら、とっても簡単に書ける。一方、他と同じようなモノだったら、、、書くことがないから苦労することになる。
「違い」
違いと言うのはマーケティングにおいて非常に重要なコンセプトである。USPという言葉を聞いた事があるだろう。ユニーク・セリング・プロポジションの略だが、このユニークとは「違い」の事を意味している。
また、ブルーオーシャン戦略と言うのも聞いたことがあるかもしれない。この本、確か、学者が書いてるものなので、ちょっと理屈っぽく、読むのが難しい面もある。が、要するに「他社と違うことをする」って事だ。他社(業界標準)と全く違うことをして、全く違うユーザー層にアピールする戦略とでも言おうか。簡単に言い過ぎかもしれないが、間違いではないはず。(実際ブルーオーシャン戦略を立てる時は違いの事ばかりを考える…)
例えば、ダイレクト出版では「本」を普通の流通経路--出版社>卸し>書店--を使わず、顧客にダイレクトに売っている。しかも洋書のビジネス書で、多分、ウチがやらなかったら翻訳されることがなかったんじゃないか的な本ばかり。
ほとんどの人は他社よりイイものを作ろうと考える。
優れたマーケッターは他社と全く違うモノを作ろうと考える。
それを考えてみると、神田さんのインタビューで、サンマルクの社長が伝えてくれた言葉ってのは本当にありがたい言葉だったのかもしれない。
自分がやらなかったらこの世に実現しなかったであろうサービス、商品、、、それを手がけることはマーケティング上も有利だが、仕事としても非常にやりがいのあることである。
ダントツ企業実践オーディオを見て、とっても懐かしい事を思い出した。時に、たった一言があなたの人生に大きな影響を与えることもある。
それはあなたにとってどんな言葉だろう?
ー小川忠洋
ダイレクト出版
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