From:小川忠洋
大阪のオフィスより、、、
売れる商品と売れない商品を見抜く力は、起業家にとって最も重要な資質かもしれない。あなたもきっと(僕と同じタイプの人間なら)街を歩いていたり、ネットを見ていたりして、「この商品は売れるなー」とか「これは全然ダメだろ」とか、頼まれもしないのに、考えているに違いない。
そう。それが起業家の日常だ。
今日、僕は銀座にちょっとした用事で来ているんだが、(銀座はショッピングするには最高の街である)この街を歩いていても、そんな事ばかり考えてしまう。
まあ、他人の商品が売れそうだ、売れなさそうだ、はお遊びみたいなもんだ。しかし、自分の商品が「売れそうだ」「売れなさそうだ」は死活問題である。何故なら、それが僕らの売上につながり、利益につながり=収入につながるからだ。
このレスポンスでは、コピーライティングの事を結構な頻度で取り上げている。だから、あなたもきっとコピーの書き方は勉強しているはずだ。そして、ある程度、コピーライティングを勉強すると、セールスレターがいいものが書ければ、どんな商品でも売れると思ってしまう。
これは、半分正解で半分間違い・・・
確かにほとんどの商品は強いコピーがあれば、もっと売る事ができるだろう。しかし、どうだろう?商品自体が元々売れやすいものだったら、、、それに、強いセールスコピーを書いたら、、、どうなるだろう??
そう!ジェットコースターが駆け上がるように売れる!!
あの感覚を一度味わってしまたら、、、誰もがこのビジネスの虜になる。最高の瞬間で、他の何者にも変える事が出来ない。自分が世界を制したような気分。何も恐れるモノがなく、世界中が自分を祝福してくれているような気分。これがビジネスだ!
この爽快な気分を味わう為に、売りやすい商品に何が必要か、とても簡単で明白な事実を今日はお話ししよう。それはUSPと呼ばれるものだ。
USPとは?
USPとはUnique Selling Propsitionの略。訳すると、「独自のセールスポイント」とでも言おうか。このUSPは、ジェイ・エイブラハムが考えたとほとんどの人に思われているが、実際はもっと昔に、ロッサー・リーブスという広告マンが発明したものだ。(ジェイエイブラハムがそれを有名にした)
なので、ロッサーリーブスがUSPの事を何と言っているのか?聞いてみるのは価値ある事だと思わない?(思わないなら言わないよ。。。なんてウソウソ)
「全ての広告は消費者に対して、Propositionつまり何らかの提案がなければいけない。全ての広告は、その読者に対して、”この商品を買って下さい。そうすれば、あなたはこの具体的なベネフィットが手に入ります”と言わなければいけない。」
これは全ての広告に対して言っている事。つまり全ての広告(一般的なイメージ広告も含めての話)は消費者から何らかのレスポンスを取るべきだと。要するにロッサーリーブスは広告はダイレクト・レスポンスであるべきだと言ってる。
「その提案は、競争相手が、オファーしないもの、あるいはできないものでなければいけない。それは(そのブランドや主張)独自性を持つべきである。ある特定の業界では提供できないくら独自であるべきだ。」
「その提案は、何百万人もの人を動かすくらい強烈なものでなければならない。つまり、あなたの商品に向けて動かすと言う事だ。」
ロッサーリーブスは、広告会社の人だから、大企業のクライアントをたくさん持っていた。だから、何百万人って言ってるけど、まあ、僕ら中小の場合はそこまで考える必要はないかもしれない。(もちろん、そんな主張ができれば、めちゃめちゃヒットする可能性があるわけだが・・・)
何故、USPが必要なのか?
ロッサーリーブスがこんな事を言っていたのはもう半世紀以上前の話だ。そんな前からあらゆるビジネスが競争にさらされていた。じゃあ、振り返って現代はどうだろう?そう。競争はもっともっと激しくなっている。
消費者はたくさんのオプションを持っている。コーヒー屋さんだけ取ったとしても、昔は近所の喫茶店くらいしかなかったものが、今では、スタバ、タリーズ、エクセルシオール、シアトルベスト、ドトール、サンマルク、椿や、、などなど、もちろんパッと思いついただけでこれだけあるんだから、実際はこの3倍以上はあるだろう。
インフォメーションビジネスでも同じだ。出版業界を見てみるといい。毎月、毎月、鬼のように新しい本が出版されている。毎週のようにどこかでアマゾンキャンペーンがやっている。(僕はもうこのキャンペーンに加担しない事にした・・・)
こんな事があらゆる業界で起きているのだ。
あなたの業界だって例外ではない。たくさんの競合がいるはずだ。お客さんはたくさんのオプション、選択肢を持っているはずだ。その中から、あなたの会社、あなたの商品、あなたのサービスを選択してもらうためには、ロッサーリーブスの言う、「独自の提案」つまりUSPが必ず必要となってくる。
冒頭にも言ったけど、実際USPがあれば、セールスレターを書くのはとても簡単になる。何故なら、セールスレターや広告を書くときに一番苦労する事は、「書く事がない」と言う事だからだ。
書く事がないと、パソコンを開いてワードを立ち上げても、真っ白な画面しか写らない。そして、あなたの指は、氷でフリーズしたように動かない。・・・だって、しゃーないやん!書く事ないんだから・・・言うべき事が何もない商品。そんな商品のコピーを書くのはただの重労働だ。
「この商品はそこら辺にあるやつと大して変わりないけど、
買って下さい。」
なんて、書けないに決まってる。言うまでもないが、大ヒットした商品やサービスには必ず独自性があるものだ。
例えば、、、僕は半年くらい前から、Macに改宗した。そして、今、Macのエバンジェリストとして布教活動をしている。(特に効果は上がっていない。ヘェー的なリアクションを得ているだけだ。僕の次のプランは、誰か一人を狙い落として、そいつをMac信者に改宗させ、二人で布教活動をしていく事。僕だけの主張よりも、”お客の声”があったほうが100倍強烈になる・・・)
おっと。僕の布教活動の事はどうでもいい。これは趣味の話だ。ビジネスの話に戻ろう。今、MACは強烈な勢いでシェアを伸ばしている。そして、マックを使っている人たちは、ウィンドウズPCとマックを一緒だと思っていない。何がマックの独自性なんだろうか?
実際、パソコンを売っているメーカーはたくさんある。パナソニック、デルコンピューター、東芝、ソニー、旧IBMなどなど。アップルはその中のメーカーの一つにすぎない。その中で、マックが他のパソコンと違うのは何だろうか? OS?確かにOSは全然違うんだけど、買うまでその良さは分からない。ぶっちゃけ、OSは、機能的にはウィンドウズより遥かにいいが、マーケティング的には足を引っ張っている。(OSが変わるからマックを買わない人がほとんどだ)
じゃあ、マックがオファーできて、他の競合がオファーしないもの、あるいはオファーできないもの、独自なものとは何だろう?
YES,デザイン!
そう。デザインだ。新規のユーザーあるいは既存のユーザーをマックに惹き付けている最大のパワーは「デザイン」だ。便利という動機よりも「かっこいい」という動機でマックを買うのが本当の理由。(実際、僕がマックに乗り換えた理由は、かっこいいプレゼンをしたかったからだ。)
恐らくマックはデザイナーの確保、育成をマーケティングの一環としてめちゃめちゃ力を入れているはずだ。(多分、OSやソフト開発なんかよりも・・・)
この話から何を学べるか?
賢いあなたはもうこの話から何かを拾っているはずだ。深読みするあなたは、オガワがここでマックの布教活動をしていると思っているだろう。違う。何が言いたいかというと、「デザインすらもUSPを作る要素になる」と言う事だ。
USPはあらゆる面から作る事ができる。ドミノピザが宅配ピザ業界の歴史を変えたUSPは「30分以内に届けなかったらタダ」全くピザそのものと関係ない。M&MチョコのUSPは「手に持っても溶けないチョコ」分かる?
独自性は、あなたの商品のあらゆる面に隠れている。
自分の商品を売り出す前にそれを考えてみよう。何が自分の商品の独自性になるのか?いや、商品そのものに限った事ではない。上の例で見たように、何が自分のオファーの独自性になるのか?商品が変わらなくても、オファーが独自性を持っていれば、それがUSPになる。
あなたのUSPは何だろう?
このブログにコメントして、他の人の意見を聞いてみるのも面白いと思う・・・
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