From:小川忠洋
大阪のスタバより、、、
今日は当たり前の事を話そうと思う。当たり前だけど、多くの人が見落としてしまうポイントだ。。。先日、オフィスをふらふらしていたら、マーケティング担当の二人が何か、ノートを取りながら話している。作戦会議のようだ。肩越しからチラッと覗くと、なんか図がいくつかあってオモシロそうな感じがする・・・
小川『何の話してんの?オモシロそうやん』
話を聞いてみると、あるプロモーションが上手くいったので、それを他の商品でもやろうと思って、別の担当者に聞いていたのだと言う。このプロモーションでは、売上がいくらで成約率が何%で・・・どういうタイミングでメールを送って、どうプレゼンしたか?みたいな話だったんだけど、、、
聞いてて、ちょっと違和感を感じた。
『コンバージョン(成約率)が2%だから良かった』『コンバージョンが0.5%だから悪い』最近、このような会話を良く聞くんだけど、これらの数字ってあんまり意味がない。
もちろん、同じ状況で売っている広告で「Aの広告は2%」「Bの広告は0.5%」だとすれば、もちろん、Aの広告がいいに決まっている。
しかし、多くの人がやってるのは、全く状況の違うものを比べて、「Aは2%」だったけど「Bは0.5%」だから、Aの方がいい。なんて結論を出そうとしている。
これは大きな間違いだ・・・
コンバージョン、成約率、反応率、というのは、あらゆる要素に影響される。状況が違うものを比べても、結果が本当に正しいかどうかは分からない。
例えば、同じセールスレターだったとしても、見込客にいきなり送った場合に出た反応率と、例えば、資料請求をさせたり、無料レポートを読ませたり、無料ビデオを見せたり、、、などした後に送った場合では、当然ながら、全然反応が違ってくる。
しかし、コンバージョンという%だけを見ていると、「Aは2%」「Bは0.5%」だから、Aがいいとなってしまう。これは非常に危険である。考えてみて欲しい。無料レポートを読ませたり、ビデオを見せたりなどすればする程、もちろん、コンバージョンは上がる。しかし、そのプロセスの中で、必ず、見込客の数は減っていく。
コンバージョンは上がるけど売上は減る?
となると、例えば、最初見込客が1万人いたとする。
1万人に無料レポートのプロセスを1個かましたら、15%の人が無料レポートを読んだとしても、1500人だ。そして、その1500人にセールスレターを送ってコンバージョン2%だったとしたら、1500×2%=30人が買ったということになる。
一方、1万人の人に直接いきなりセールスレターを送った。0.5%のコンバージョンだったら、10000×0.5%=50人の人が買う事になる。
さてここで問題だ。
0.5%と2% どっちのコンバージョンが高い?
・・・もちろん、この質問が無意味な事が分かるだろう。コンバージョンの高い低いの問題ではなく、50人売れてる方が、30人売れてるよりいいに決まっている。
でも、コンバージョンの%ばかりに目が行っていると、「2%だからいい」みたいな結論に行きがちである。マーケティングをやっていると、コンバージョンだとか成約率とか、パーセンテージにばかり目がいってしまう。
しかし、マーケティングとは「プロセス」である。プロセスである以上、全体のプロセスを比べない事には、どっちがいい方法だとかいう事は判断できない。個別の結果だけを見ていても、正しい判断はできないのだ。
マーケターとして見なければいけないのは、個別の%の結果ではない。プロセス全体の結果である。そして、プロセス全体の結果を見る指標として、最も役に立つのは、、、、
売上だ
簡単だ。常識だし、当たり前だと思うだろう。しかし、マーケターはこういうミスをやりがちである。我々がやっているのは、「いくら売ったか?」「いくら儲けたか?」のビジネスであって、「何%出たか?」のビジネスではない。これを肝に命じておこう。
忘れてはいけない。マーケティングはプロセスだ。プロセス全体で考えよう。
PS:
【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします