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今さら、数字の話

2011.10.21 | ,
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From:北岡秀紀

FROM:北岡秀紀

先日、友人の紹介で、あるウェブサイトのコンサルティングをすることになりました。このウェブサイトは毎月、売上が200万円くらいで利益がほぼトントン。なんとか売上を倍にできないか、という相談でした。

そこで、状況を確認するためにヒアリングをします。

北岡 「アクセス数は?」
Aさん 「わかりません。」
北岡 「計測してないんですか?」
Aさん 「3ヶ月前にリニューアルした時に計測ツールを入れていなくて・・・」
北岡 「じゃ、3ヶ月間、計測しないままビジネスをしてたんですか!?」

笑い話のように聞こえるかもしれません。

しかし、ウェブサイトの売上をアップしたいと相談にくる7割以上は、自社のアクセス数を把握していません。(というか、上記の社長のように計測もしていません。)成約数も受注台帳を観て把握しており、効果測定をしている訳ではありません。

当然ですが、分母となるアクセス数が分からなければ成約率もわかりません。問題がアクセスにあるのか、成約率にあるのかわかりませんから、改善しようがありません。

社長は売上や利益といったお金には細かいですが、 アクセス数、成約率、客数、客単価、平均購入回数といったお金ではない数字にはあまりこだわりません。

しかし、売上や利益よりもそのような数字の方が大事だと断言することができます。なぜでしょうか?

理由1 改善ができる

売上をアップしよう、では何もできません。客数が足りない?客単価が足りない?それともひとりのお客さんあたりの購入頻度が足りない?それは数字から課題を発見できて初めて行動できます。

例えば、客数が増えない事が、もうからない理由と考えていたのに、実は二回目購入率が低いから・・・ということは少なくありません。数字にできないものは改善できないのです。

理由2 モチベーションアップ

何らかの施策を打ってから、売上・利益といったお金周りが改善されるのには、タイムラグがあります。あと少しがんばれば売上に反映されるはずなのに、途中で成果が出ないとあきらめて、やめてしまうことはよくあります。それはもったいないですね。

しかし、アクセス数や成約率という数字を把握しておくと、施策を実行してスグに数字に反映されます。そうすると「お、前進してる」と感じることができます。

売上ではないにせよ、目に見える形で前進していることがわかれば、その後もがんばるモチベーションになります。

理由3 共有が可能

「数字を計測しなくても困ってないし」という社長も多いです。何から何まで数字化するというのは、人の血が通ってないように感じる方も多いようです。人のつながりを大事にするような人情的な社長さんには、その傾向は強いです。

確かに、社長だけの個人事業なら数値化しないで、なんとなくでも構わないでしょう。しかし、スタッフを使うのであればそういうわけにいきません。

例えば、社長が満足度アップと言っても、その「満足度」は社長とスタッフでは定義が異なることは少なくありません。社長にとっては「理想のお客さんに対して徹底的に尽くす事」を意味しても、スタッフは「全てのお客さんの要求を全部受けること」と思っているかもしれません。

一緒に仕事をしていけば、この社長の言葉の定義も理解してもらえますが・・・どれくらいの時間がかかるでしょうか?

ならば、人によって定義が変わる、ということが起こらない数字を目標にすべきなのです。

売上・利益は結果に過ぎない

要するに、売上、利益というのは結果でしかないのです。そのプロセスである数字を把握し、それをあげる方が楽だということです。

「いや~ウチのビジネスは数字で表す事はできないよ」と思うかもしれません。しかし、私の経験上、数字で表わせないものはありません。

全ては数字にできる

例えば、お客さんの満足度。お客さんの満足度というのは通常、計測できません。しかし、アンケートで、満足度を10段階で聞く項目を作れば・・・計測は可能です。(これが本当に満足度を示すのか?というのは、別途検証する必要はありますが。)

また、私が起業直後にやっていたのが、自分の仕事の生産性の計測です。自分の仕事を4段階で評価。

付加価値の高い仕事が4点。低い仕事が1点。1日の働いた時間をつけておき、仕事に掛けた分をかけ算します。例えば、4点の仕事 × 117分 = 468点3点の仕事 × 51分  = 153点2点の仕事 × 120分 = 240点1点の仕事 × 100分 = 100点

合計:961点となります。

1920点(4点 × 480分(8時間))を最高点とすれば、自分が付加価値の高い仕事にどれくらい費やせているかがわかります。

事務の仕事さえ・・・

さらに、ある方から「究極」と言われたのが、事務スタッフの成果報酬制度です。通常、事務スタッフというのは成果報酬は不可能と思われています。しかし、弊社を手伝ってくれている事務スタッフは、全て成果報酬です。がんばる事務スタッフに、より多くの報酬を渡せるような仕組みにしています。

おそらく事務スタッフに成果報酬制度をひいているのは、おそらく日本でもウチだけじゃないのか?と思います。(360度評価と言うのはありますが、それは完全な成果報酬はありません。)これができたのは、やはり事務の仕事を全て数字化しているからです。

とりあえずやるべきこと

もちろんここまでする必要はありません。まずは、あなたの売上・利益に直結する数字は何かを把握しましょう。そして、それを普段から追いかけるようにしてください。

それだけで成果があがりやすくなります。

ー 北岡秀紀

追伸

ちなみに、この事務スタッフの成果報酬制度って興味がありますか?

【邪魔の入らない週末こそ!社長のためのアクションプラン】

あなたのビジネスの売上・利益アップにつながる数字はなんでしょうか?

北岡 秀紀

マーケティングコンサルタントであり、コンサルタントを指導するコンサルタントでもある。これまで約900以上のクライアントのコンサルティングを実施し、数々の店・中小企業・オンラインショップの売上改善を果たす。その成功率は91.7%を誇る。(2011年10月現在)単に机上の空論ではなく、「自身で実証済みのノウハウだけを伝える」ことを信条としている。年商1億円を突破したい社長向けの情報サイト『オクゴエ!』を主宰。また、自身のノウハウを受け継ぐコンサルタントを育てるプログラムを主催しており、一人あたりの参加費は350万円という超高額にも関わらず、申込が殺到。参加希望者の77%以上を断っている。

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