コンサル会社でコンサルタントとして活動している人が、どのタイミングで会社を辞めて独立すべきなのかは、とても悩ましい問題です。
会社を辞めて独立するのは、どのタイミングがいいのか。
起業するためには、何か条件が揃ってからのほうがいいのか。
起業するときの考え方について、マーケティングコンサルタントの北岡さんに聞いてみました。
あたり前の話ですが、副業だけで生活していけるくらいの収益が上がっているなら、独立しても大丈夫です。
人にもよりますが、月に20万円くらいの収入があれば生活できると思うので、それが3カ月くらい続くことが見越せていれば独立できます。
ただしコンサルタントという仕事であれば、50万円から100万円くらい資金を貯めておくこと。
それでいて、クライアント様からの収益が最低でも毎月20万円くらいあればベストです。
50万円という小さな額で問題ないのは、コンサルタントの場合は事務所の家賃などの経費がかからないからです。
なので他のビジネスなら、先に300万円作っておかなければならない、ということは考えられます。
なぜ50万円から100万円くらい貯めておいたほうがいいのかというと、万が一ビジネスが失敗してその資金が尽きた時に、潔く撤退することができるからです。
今の会社を辞めるタイミングのことよりも、「独立してから失敗してしまった場合に、そのビジネスいつ辞めるのか」を考えておくほうが重要です。
1回目の起業で失敗しても潔く撤退できれば、次は成功率を上げて再チャレンジできます。
撤退せずに、ズルズルと粘ってもうまくいきません。
一般的には、起業してから1年経っても生き残っている人は、2割程度だと言われています。
実際にはしっかり考えて起業をすれば、もっと高い確率で残れます。
例えば大まかですが、1年で4割残ると考えれば2回のチャレンジなら80%なので、3回チャレンジすれば120%成功します。
数学的な正しい計算は別として、3回チャレンジすればそれだけ成功するチャンスは増えるわけですから、2回目・3回目とチャレンジできるように、撤退ラインを決めておくべきです。
絶対にうまくいくんだという心持ちは大切ですが、現実的には絶対にうまくいくとは限りません。
なので、うまくいかなかった時に受け入れて次に進めるよう、撤退ラインを決めてください。
そのために、「この資金が尽きたら辞める」という限度額を決めておきます。
毎月クライアント様から収益があれば、それで生活費は賄えるかもしれませんが、そうでなければ貯めた資金から自分の人件費を捻出します。
この資金が無くなったら撤退。
なので、最初から会社を作って役員として登記して、役員報酬を必ず払わなければいけないようにしておくことをおすすめします。
会社を作らないのであれば、事業専用の銀行口座を作っておいて、そこに資金を入れておき、そこから人件費を出します。
50万円を貯めておいて、クライアント様がいない状態で独立した場合、毎月生活費として20万円が必要なら、「2.5カ月という期間がビジネスのできる最短時間だ」という考え方です。
その間に売上が作れれば、その期間は伸びていくことになります。
ビジネスで大事なのは「自律」です。
やはり成功者は自分を律することができる人が多いので、失敗したときも撤退のタイミングを守って潔く引くことができます。
失敗をして撤退するということは、負けを認めた感じになるので、撤退したくないという気持ちになるかもしれません。
ですが、ビジネスの成功者は必ず何回か失敗を重ねて、新たなチャレンジを続けて成功しています。
つまり、失敗を潔く認めて受け入れる体制づくりというのが必要です。
ですから、「50万円使い切って無くなったら辞めよう」と撤退ラインを決めておき、そに資金が貯まった時が、起業するタイミングだと考えるようにしてください。
コンサルタントとして独立するためには、生活ができるだけの収入が確保されているかどうかで判断できます。
ただし、独立後に失敗をしてしまった時に、潔くそのビジネスから撤退できるかどうかのほうが重要です。
なぜなら、失敗を経験して次にチャレンジすれば、次はより成功に近づけるからです。
なので失敗した時にビジネスを辞める「撤退ライン」を自己資金が尽きた時だと考えるようにしてください。
つまりその資金が溜まったときが、起業をするタイミングなのです。
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