From:山田光彦
「謙虚な気持ちがないんですね」
これは、103歳の女性美術家・篠田桃紅さんの言葉。
というのも、なにげなくテレビをつけていた時に、篠田さんの対談がやっていたんです。「103歳になっても1つのことに打ち込み続けられるなんて、うらやましいなー」なんて思って見ていたんですが、、、見ているうちにどんどん引き込まれていきました。
篠田さんは103歳になっても、ずっと作品を作り続けている、という驚異的な人。しかも、大きな実績を持っておられます。
43歳のときに、1人でアメリカへ行って、「水墨の抽象画」というジャンルを確立したり、作品が大英博物館やメトロポリタン美術館に収蔵されたり。あと、最近、本も出されていて、50万部以上のベストセラーになっていたり。
その篠田さんが対談で、100歳を超えても作品を作り続けることについて、聞かれていました。その質問への篠田さんの答えで、とても印象に残った言葉がありました。それが、、、
「謙虚な気持ちがないんですね」
という言葉です。
もう少し詳しくいうと、作品を作り続けている理由は「思い上がりだと思う。自分はもっといいものが書けると思っている。だから、できたものが気に入らない」「自分のことを買いかぶっている。だから、謙虚な気持ちがない」というようなことを言っておられました。
要するに「もっといいものができるはず。だから、次のものを作りたくなる。この気持ちが103歳になっても、作品を続ける原動力になっている」ということだと思います。
なんとなくのイメージですが、篠田さんのような道を究めた達人のような人は、謙虚であることが大事といった話をするのかなー、と思っていました。なので、僕にとって「謙虚な気持ちがない」という言葉はかなり意外でした。でも、一方でとても納得できるものでもありました。
そして、篠田さんは「もっといいものができるはず」という気持ちのことを傲慢とか、思い上がりといった言葉で表現されていました。ですが、これはおそらく謙遜というか、あえて自虐的な言葉を使っておられるだけだと思います。
実際、僕は対談を聞いていて、別の言葉のほうがしっくりくるんじゃないか、と思ったんです。その言葉は、、、
自分はもっといい作品が作れるはず。これは美術家・書道家としての自分を信じているからこそ、出てくる気持ち。つまり、自信です。
この自信の強さこそが、篠田さんが103歳になっても、作品を作り続けることができる原動力なんじゃないか。そう感じました。
セールスライティングで例えると「セールスレターを書き終わったときに、自分ならもっといいのが書けるはずだけど、もう締め切りだから、これでリリースしよう」、というような感覚でしょう。
そして、ビジネスの世界や何かを成し遂げるために、自信を持つことが重要だというのは、よく語られることです。実際、ネットで軽く検索しただけでも、、、
「自分ができると心から信じることができれば、必ずやれる」
By アイルトン・セナ
「根本的な才能とは、自分に何かができると信じることだ」
By ジョン・レノン
「自分は有用な人材であるという自信ほど、その人にとって有益なことはない」
By デール・カーネギー
(※引用元:http://meigen.keiziban-jp.com/)
など、たくさんの偉人たちが自信を持つことの大切さについて、言葉を残しています。
自信を身につけるために、スキルを磨いたり、知識を身につけたり、自分を助けてくれるチーム・パートナーを見つけたりすることも、きっと役には立つでしょう。
ですが、元APPLEのスティーブ・ジョブスはスタンフォード大学で行ったスピーチでこんなことを言っています。
「もっとも重要なことは、自分自身の心と直感に素直に従い、『勇気』をもって行動することです」
By スティーブ・ジョブス
自分はもっとできるはずだと感じても、その感覚に素直に従って行動するには、大きな勇気が必要になるでしょう。それに、、、
『謙虚になるのではなく、傲慢だと思われたとしても、自分を信じる(自信)。
そして、自分の心と直感に素直に従って、勇気をもって行動する』
こんなことを実行すると、周りの人から反対されたり、時には「バカなんじゃない?」と言われてしまう、なんてことも起きると思います。
実際、スティーブジョブスや篠田さんに比べたら、まっっったく大したことありませんが、僕も司法書士をやめて、セールスライターになると決めた時には、「バカなんじゃない?」的なことを言われたことがあります。でも、今となっては、まわりを気にせず、自分を信じてよかったと思います。
ここで、あなたに質問です。
もし、あなたが、自信をもってやりたい、自信をもってもっとできると感じていることがあって、それを実現するために必要なのが、勇気を出して行動することだけだとしたら、、、
あなたは、自分の心と直感に従って、何をやり始めますか?
今日、どんな行動をとりますか?
この小さな一歩が、大きな道を進む第一歩になる、、、かもしれません。
―山田光彦
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