From:北岡秀紀
あるイタリアンレストランの話。
平均単価が3,500円程度と立地の割に低めなので、なんとか単価アップをしたいと思い、私のある講座に参加してくれました。
そして、講座で学んだことをひとつずつ実行していき、3ヶ月後、4,200円まで単価をアップすることができました。
たった700円のアップに見えますが、売上にすると1.2倍です。
3ヶ月で20%増であればなかなかの数値でしょう。
しかし、彼はそこで不思議なことに気づきました。
売上は1.2倍ではなく、1.35倍になっていたのです。
つまり、単価の上昇率以上に売上が上昇していたのです。
ウェブやチラシなどのペースや成約率は変わっていない。
つまり、新規客数は増えていない。
そう、リピート率が上昇していたのです。
実際、アンケートなどからもそれは裏付けられました。
単価があがったら、リピート率は下がりそうなものです。
この店主もそうなる覚悟はしていて、広告の出稿数を増やそうと考えていたそうです。
しかし、結果は真逆。
単価が上がって、リピート率もあがりました。
なぜか?
理由を探っていたところアンケートに面白いことがわかりました。
「珍しい料理が食べられる」
「すごいいい食材をつかっている」
というコメントがちょこちょこ入っていたのです。
しかし、価格をあげる前からレシピもメニューも材料も何も変わっていません。
にもかかわらず、こういうコメントが増えているということは…
心当たりがないか、店主に確認しました。
すると、高い価格の皿を頼んでもらうため、もう一品・二品注文してもらうためにコミュニケーションを増やした、とのこと。
これまでも彼は、チラシや壁などで、珍しい料理があること、食材にこだわりがあることを伝えていました。
しかし、それがアンケートに反映されることはなかった。
つまり、今まではそのこだわりにお客さんは気づいていなかったわけです。
多くの社長が、ウチの商品・サービスは価値と比べて価格が安すぎると嘆いています。
でも、それはお客さんにわかってもらおうという努力をしていないからではないでしょうか。
「使ってもらえればわかる」は「使わなければわからない」のと同義です。
そして、伝えているのと伝わっているのは違います。
あなたがお客さんに伝えるべき価値とはなんでしょうか?
それが「伝わる」にはどうすればいいんでしょうか?
ぜひ改めて考えてみてください。
【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします