From:寺本隆裕
From:寺本隆裕
大阪のスタバより、、、
2~3年前の話。
セールスライター友達と二人で、ミナミの飲み屋街を歩いていた時のこと。
彼とは月に1回は会って、情報交換をしています。そのときも1ヶ月ぶりに会って寿司を食べて、少しアルコールが入った僕たちは、そのまま帰るのも何ですね、と言いながらぶらぶら歩いていました…
そうしたところ、さすが、夜の飲み屋街。
暇そうに歩いている僕たちを見て、色んな人が声をかけてきます。
普段はそういう誘いは当然のようにあしらうのですが、その日は色んな人に声をかけられるたびにちょっとずつ「ついていったら面白いんちゃう?」という雰囲気になっていました。なので、究極にヘタクソなセールストークに乗って、「ガールズバー」なるところに行くことにしました…
(セールスライターとして、できるだけ「いつもの」行動パターンではない、「違った」行動をしなければいけない。人とは「違った」行動をしなければいけない。という使命感からです(ほ……本当です(笑))
ちなみにそのガールズバーの呼び込みは「お兄さんお兄さん、ちょっと止まってもらっていいですか。10秒だけ止まって話聞いてもらってもいいですか。」というどストレートで最低なものでした。
こういった呼び込みの最初の一言は、セールスコピーでいうところの「ヘッドライン」に当たる超重要な部分。これがセールスコピーだったら「ちょっと忙しいところすみませんが、今から商品の売り込みをするので、10秒だけこの広告読んでもらっていいですか」というヘッドラインということになるので、最低の声掛けだということがわかりますね。
ちなみに完全に余談ですが、、、
見ず知らずの人の注意を引いて、話を聞いてもらうという意味で、ナンパの声掛けとヘッドラインは似ていると言われているのですが…以前とある知り合いの女性が「お姉さん、きれいですね!電話番号の下四桁だけ教えて!」と声かけられて思わず吹き出してしまった、と言っていました。いつもは「お姉さん、きれいですね!電話番号教えて!」と普通に声をかけられても絶対に無視するのに…と。
こうやって、ほんの少し頭を使ってひねりを加えることで、大きな違いが生まれるのが(セールスライティングの)面白いところです。
さて話を戻して…
もちろん僕らは、その「ガールズバー」なるもののクォリティには全く期待していませんでした。が、期待通り、連れて行かれたのは汚い雑居ビルの3階の部屋でした。
黒くてムダに重いドアを開けると、客席は10席もないくらい小さな店で、「ガールズ」は全部で5人ほどいました。みんな、あんまりきれいでもおしゃれでもない服装を着て、暗い部屋でも髪が傷んでいるのがわかります…
僕と友人は並んで座り、カウンター越しに、僕らに声をかけた「ガール」と、店にいた2人の別の「ガールズ」が座る。そして「何飲む?」と、僕らにやたら高いビールを勧める。僕らも「まぁ経験やし…」とそれを頼む。
すると、暇をしていた奥の「ガールズ」も加わり、私たちも頼んでいい?と飲み物を勝手に注文。
全員の飲み物がそろったところで、一応、乾杯をする。ガールズたちはそれを「喉がカラカラだった」とか何とか言って、ほとんど一気に飲み干し(※ガールズの飲み物グラスはとっても小さい。でも高い)、もう一杯飲んでいい??と一応聞くふりをして、こっちの返事を待たずに勝手に飲み始める…
いやいやこれ、何の店やねん!
「ガールズ」がビール飲んでるのを見ながら飲む店かよ!
100歩譲って、飲み物を勝手に注文するのはいいとしよう。(良くないけど)
でもお前ら、せめて何かしゃべれ!ただ飲んでるだけやんけ!接客しろ!と。
・・・さすがにイライラしてきたので、入店してから10分ほどで退店することにしました(会計は一人2万円ずつ)。背中越しに聞こえた「また来てね」の言葉に感心しながら、店を後にしました…
ぼったくり、と言って騒ぐには金額が微妙ですが、史上まれに見る死んだお金の使い方でした(支払いの時に、「支払いたくない」と思いながら払うことになりました…)。
さて、
あなたも一度や二度は、このような経験がありますよね。
二度と行くもんか!高い!と感じた経験が…
人のことはよく分かるといったもんで、このガールズバーがすぐに潰れることは容易に想像できるでしょう。この「ガールズ」たちは、連日連夜、路上に出て、「1回限りの新規客」を連れてくる。そして売上のほとんどをそれに頼る、という、不安定なビジネスをすることになるわけです…
でも、実際にあなたのケースに当てはめて考えてみるとどうでしょうか?
「全てのビジネスはファンづくりである。」
というのは有名な格言の一つでもありますが、あなたのビジネスはファンづくりができているでしょうか?顧客をキープして、繰り返し来てもらえるような…買ってくれるような…そんな仕組みになっているでしょうか?
もしこのガールズバーが、料金設定が良心的で「ガールズ」たちのトークが楽しければ…もしかしたら、何かのきっかけでまた再来店しようと思うかもしれません。でも、、、料金は高くて、店にいても何も楽しくない。だったら、一回来てもう終了です。
昨日の小川の記事にあった「価格を競合の3倍にして自慢しているバカ」についても同じです。
僕も最近似たような話を聞きました。
先日たまたま、昔からの顧客に会って話したんですが…彼はとある「先生」の話を聞いて、サービスの価格を大幅に値上げしたところ、最初の1年はとても儲かってウハウハだったけど、、、2~3年経過した今、新規の集客と顧客の維持(流出の防止)がめちゃくちゃ大変で…ビジネスがやばい状態になってしまったと言っていました。(だから一度、会社を閉めて、料金体系からもう一度やり直そうと考えているのだと…)
顧客が「高すぎる」と感じたら、ビジネスは(いずれ)うまくいかなくなる。
というのは、普通に考えて当然のことです。
ダン・ケネディが「価格を上げろ」と言っているのは、ほとんどの人は価値に対して価格を低く付けすぎているから、劇薬として極端なことを言っているだけであって…
価値以上の価格をつけろとか、身を滅ぼすような価格をつけろとか、そういう意図で言っているわけでは当然ありません。(ダン・ケネディは明確に「価格を上げろ、それに見合うよう価値を上げろ」と言っています)。
大事なのは価値に対する、、、
「適正価格」
です。
ビジネスとは継続的なもの。
今年良くても来年どうなるかわからないなら、本当の意味でそれは、自由でも安定でもありません。
価値よりも高く売れば利益も大きく残るのは当たり前。
でも、いずれ顧客が離れていくのも当たり前です。
「最適」価格は、テストと改善を繰り返しながら、探し続けるものです。
あなたは、価値を過小評価して身を滅ぼしていませんか?
あるいは、価値を過大評価して2年後3年後の貯金を切り崩していませんか??
さて、
あなたの商品の最適価格はいくらでしょう?
それを見つけるために、何をしますか?
fasdf
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