From:小川忠洋
西宮のスタバより、、、
今日は誰も話さないテーマについて話したいと思う。あなたがセールスレターや広告などを一度でも書いた事があれば、このテーマについて考えたことはあるだろう。広告の反応を高めるために「煽り」は必要か?
仕事柄いろんな人の広告、セールスレターを見るが、ほとんどが「煽りフィーバー」のような状態だ。特にWEBのセールスレターのヘッドライン周りは一目で分かるほど酷いものが目立つ・・・例えば、、
などなど。あなたも一度は見た事があるだろう。ぶっちゃけヘッドラインの周りにこんなフレーズがたくさん散りばめられていると、見るだけで、げんなりして、続きを読む気力がその時点でなくなってしまう。。。が、作ってる側もバカじゃないんだから、これで売上、反応が伸びると思っているからやっているのだろう。
告白すれば、ぼくだって煽る広告を作ったことは何度もあるし(分かりにくいようにやったが)それで反応を取った事も何度となくある。しかし、今時点から振り返って見ると、当時、煽った広告を作っていたのは、単に、スキルが未熟だったから、、、だなと思う。。。
んで、じゃあ煽りは悪なのか?という話だけど、必ずしも全部が全部、”悪”だとは言い切れないと思う。というのも「煽り」というのは、広告で伝えているメッセージ(あるいは商品)を本質的価値以上に良く見せるという事だ。だからよろしくないってのはよく分かる話だが、じゃあ、本質的価値って何なのさ?って話になる。
その広告の商品、メッセージの本質的価値なんて、誰が判断できるだろう?「価値」ってのは、決して客観的なものじゃなくて、人によってそれぞれ感じ方が変わるものじゃないか?いま、ぼくはスタバでアイス・アメリカーノ(リストレット)を飲んでいるけど、今からもう一杯飲むアメリカーノと、これから炎天下で15分ほどジョギングして汗だくになった状態で飲むアイス・アメリカーノでは、価値は全く違う。(価格差にして何倍もある)
じゃあ、煽りは”善”で使うべきなのか?と言われるとそうとも思わない。煽りは料理でたとえると、スパイスみたいなもので、本来の料理の味にちょっと違ったテイストを加えたり、ピリッと刺激的にするために、”ごく少量”使うには良いと思う。しかし、本来の料理がどんな味かが分からなくなるくらい、ガバガバ、スパイスをかけて「辛い」以外に何の味も感じない、、そもそも料理の姿もスパイスでよく見えない、、、というような状態になっては本末転倒だ。(そして冒頭に上げた例は本末転倒なものばかり)
適度なスパイスで料理が美味しくなるように、煽りを入れることで反応は上がると言えるだろう。しかし、注意してほしいのが(特にセミナー講師、コンサル、コーチなどアドバイス業の人)強い煽りを入れて、反応してくる人は、多分に依存体質の人が多いということ。セルフイメージ、自尊心が低い人ほど煽られると買ってしまう。しかし、セルフイメージがしっかりしていて、自尊心が高い人は、強い煽りがあると、逆に嫌悪感を示して、反応しなくなる。
そして、煽られて商品を買った人、あるいは何かのイベント(それが無料ウェブセミナーとかでも)に参加した人は、「期待値」が上がっている。だから、その期待を商品あるいはそのイベントが満たしてくれなかったら、ガッカリする。。。
先日もあるウェブセミナーで「セミナー後のセールスが長い」という事で不満に思う、視聴者がたくさんいたケースがあった。そのウェブセミナーは無料だったので「無料だからぐだぐだ言うんじゃねぇー!」という考え方もあるが、実際には、無料だろうが何だろうが、ウェブセミナーの募集ページでこのウェブセミナーがいかに凄いか、さんざん「煽って」いたので期待値はマックスに到達していた。そして、そんなマックスに上がった期待値を満たすことは難しいので「不満」につながる結果となった。
これなんかは、最初から「煽らず」期待値が低いままで「セミナーの後には20分ほどセールスがあります」と言っておけば、何の問題もなく、参加者は満足して終わったことだろう。
ちなみに疑うのであれば、あなたの奥さんに
「今年の誕生日はすごい事になるよぉ~」
「前代未聞のイベントが起きるぜぇ~」
「プレゼントはきっと驚異的なものになるよぉ~」
「すごすぎてトラウマになっちゃうかもねぇ~」
と煽ってみてほしい。当日のがっかり度は半端ないだろう。当日、いつもより1.5倍ほど高価なプレゼントを贈っていたとしても、がっかり度は半端ない。しまいにゃストレートに「期待させんな!」と言われることだろう。いつもより奮発しているにも関わらず!!
煽りは毒である。しかしお酒や薬と同じように”毒”も少量、使いようによっては役に立つこともある。が、本質的には毒なので、扱いに慣れてないうちは触らない方がよろしい。という事だわ。
あなたはどう思う?
ーおがわ
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