From:小川忠洋
From:小川忠洋 ダイレクト出版
赤坂のスタバより、、、
ヤバイ!最近なんだか顔にブツブツができている…お肌はキレイだと20代の頃から自信があったのだが、年なのか、なんだか肌が荒れてきて、とても気になっていた…嫁のランに相談したところ、
「変なモンばっかり食ってるからだろ!」
的な愛情のかけらも感じられない回答が返ってきた。できれば、「大丈夫?最近、仕事忙しそうだったもんね。がんばってね…」的な回答が欲しかったんだが、理想と現実はどうも違うようだ。
そういうわけで、ウチの厚生労働大臣から食事制限の命令が出た。脂っぽいもの、刺激物、甘いもの、これらは絶対、食べるなと、、、なのでここ数日、野菜類とおにぎりがメインの食事になっている。この命令は絶対だ。ウチの嫁の命令は、金融庁の業務改善命令よりも怖い。(なんてったって夫婦ゲンカの時には、観葉植物がぐったりと枯れていくくらいだ、、、彼女は僕が水をやらないから枯れていると思っているようだが、本当は違うと思う…)
冗談はさておき、そんな中、昨日はビジネス・スクールの講義の日だった。スクールが終わった後、何人かでメシを食べにいく。その中でもちろん、僕はあっさり野菜的なものだけしか食べれません宣言をする。
すると、参加者の一人が”厚切りベーコン”なんていう名前を聞いただけで食欲をそそるようなものを頼みやがった。明らかに挑発である。クソッ、さっきまで静かに講義を聞いてたと思ったのに…
「小川さん美味しいですよぉ~」
「1食くらい大丈夫ですよぉ~」
「もっと、脂っこいもん頼んで!頼んで!」
彼の誘惑は止まらない。そして、なんちゃらチーズのピザとかガーリックピラフとか、めちゃめちゃウマそうなものばかり頼みやがる。僕はひたすらほうれん草サラダをつつくが…
…食べたい
…美味そうだ…脂がたまらん…
禁止されていると、余計に食べたくなってしまう。ふだんは何てことのないピザやベーコンたちが、まるで絶世の美女のような魅力を持って、こちらに視線を投げかけてくる…
食べれないと食べたくなる
多分、これが禁止もなにもされていなかったら、きっとピザだろうがピラフだろうが、僕の食事に気をつけるという、鉄の意志を曲げることはできなかっただろう。しかし、禁止されているからこそ、欲しくなってしまうという心理がある…
これはビジネスで使える、非常に強烈な心理である。
人は、手に入らないものが欲しい。いつでも手に入るものなんて誰も欲しくない。よく、いつでもどんな商品でも手に入るように、、、と在庫を大量に準備してしまう人がいるが、これは間違いである。
たくさん用意すれば用意するほど、見込み客の欲求のレベルはどんどん下がっていく。とんだバカを見るだけである。そうではなくて、手に入らない状況を作ることが望ましい。
在庫があと3点しかないから、今買っておこうという心理が働く。いつでも大量に在庫ありますってんなら、、、後でもいいんじゃないか、、、?
品薄な商品、手に入らない商品に人が群がっているのを見たことはあるが、大量に準備された商品に人が群がっているのを見たことがあるだろうか?
時に、見込み客のためにやっている事が、逆に見込み客のためになっていない事だってある。これはその典型である。見込み客のためを思って商品を大量に用意したのに、そのせいで見込み客の購買欲求はガクンと下がってしまうわけだ…
あなたの会社でも考えてみるといい。いつでもどこでも手に入る商品を扱っていたら、必ず利益は低くなり会社は持たない。売上を伸ばして会社を安定させるには、手に入らない商品を扱うこと。手に入らない状態を作ること。
ではないだろうか?
結局、昨日の晩。厚切りベーコンたちの誘惑に負けたかどうか、、、それはここでは言わない事にする。なぜなら、嫁が見てたら新たな業務改善命令が出てしまうからである…
ー小川忠洋
ダイレクト出版
(お客様の声)林様 手に取った瞬間「この本は素晴らしい本だ」ではなく、「この本は恐ろしい本だ」と直感した。なぜなら「買いたくなった」という顧客心理そのものが初心者にも面白く読める範疇であらゆる角度で網羅されているからである。 また、数ページも読むだけで世界観に引きずり込まれるライティングセンスに私は正直時間を忘れた。「今までで最高の一冊だ」と胸をはって紹介できる恐ろしい本である。 ↓ 「現代広告の心理技術101」 |
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