From:小川忠洋
西宮のオフィスより、、、
昨日、セールスライター認定のためのレビューをした。この認定試験は有名無実になったら意味がないので、厳しめにつけている。OKしてそのまま出せるかな?という事を考えながらチームで議論を重ねてみた。。。
講座の中では、部分部分は良くできていた人も、最後、全体として完成させるとなると、なんというか、全く違うものになってしまってるケースが多い。
というのも、ウォールストリートの二人の男のストーリーを使って、秘密のトリガーを使って、etc、etcなどいろいろなテクニックを織り交ぜてくるわけだが、、、
その商品の特性を考えると、そんなテクニックは全く必要としていなく、でも、テクニックを使ってしまって、なんだかごちゃごちゃして結局、何が言いたいのか分からない、、、というような感じに陥る・・・
というのも、いろんなテクニックを学んだもんだから、それらのテクニックを「いかに使うか」という点に視点が行ってしまい、その商品を「いかに売るか?」どうやって良さを伝えるか?などから視点が離れてしまう・・・
これは商品の特性と広告、セールスレターとのミスマッチである。
本来は、セールスレターの方を商品の特性に合わせて作らなければいけない。
しかし、セールスライティングの技術を学んだばかりの頃は、そっちばっかりに目がいってしまうので、商品特性を無視して、技術をゴリゴリ入れ込む、というような事がおきる・・・
たとえば昨日あったのが地ビールやコーヒーといった商品。これらの商品を「秘密」のトリガーを使って変化球で売る(セールスライターは変化球が好きなのだw)、、、果たしてその必要はあるだろうか?
ビールやコーヒーは商品として完全に顧客の頭の中にある商品で、なんなら毎日のように買っている商品である。その商品を秘密のベールに包んで売る必要があるだろうか?それより直球で、「最高にうまい」そしてその「他よりうまいと言える根拠」を述べ立てれば、いいだけじゃないだろうか?
策士、策におぼれる。とはこの事で、セールスライティングの技術を学んだばかりの頃は、よくやりがちなパターンなのである。
イメージしてもらうと分かると思うが、実戦をほとんどしないで、教科書だけで空手を習って、空手のありとあらゆる技を習った。さて、1回目の実戦。いろんな技、使いたくなるよね?後ろ回し蹴りとか一発おみまいしてみたくなるよね?かっこいいし。
これと全く同じ心理状況が、いろいろ学んだあと最初にやるときに出てくる。。。もし、空手で最初の実戦で勝ちたかったら、後ろ回し蹴りとか、かかと落としとかの事は忘れて、徹底的に対戦相手の動きを見なければいけない。技ではなく、相手を見なければいけない。
実際、試合の時には、もっとも有効なのは回し蹴りのような大技ではなく、正拳づきのような、ごくごく基礎的な技である。技であることを忘れるくらいの基礎的なことである。
セールスで言えば「ベネフィット」が正拳づきにあたるだろう。
だからこそ、基本のベネフィット(正拳づき)をひたすら練習して、実戦のときに効果的なパンチを食らわすことができるように日々鍛錬するわけだ。
誤解しないでほしいのは、「技は必要ないか?」と言えばそんな事はない。技は必要で、ひたすら学んで身につける必要がある。ポイントはひたすら学んで、技を身につけたら、その技を実戦のときには「忘れること」である。
技の事はすっかり忘れて、今度は対戦相手(商品および顧客)の事に徹底的にフォーカスしなければいけない。そして、あなたの覚えた36の技のうち、使うのはほんの1つや2つで十分なのだ。
顧客や商品の事を徹底的に考えれば、この商品はストレートに売ったほうがいいのか、ストーリーなどを語って変化球で売った方がいいのか、おのずと分かるはずである。
顧客を理解し、商品を理解すれば、どの技を使えば効果的に売れるかが分かる。忘れてはいけないのは、第一に顧客、商品であり、第二に技であるということ。
ちなみにこれはセールスライティングに限らず、ありとあらゆる事に関して言える。たとえば、フェイスブックのノウハウを学んだら、フェイスブックでいろいろなテクを使って売りたくなる。しかし、そもそもその商品をフェイスブックというチャンネルで売るのが適切なのかどうか?という事をまずは考えなければいけない。
顧客・商品が先である。
ーおがわ
PS:
ダイレクトマーケティングでわれわれが売る商品ってのは大抵、説明が必要な商品ばかりだ。なぜか?
答えは簡単。説明が不要なような商品はコモディティ化して大企業の商売になってるはず。
あるいは競争過多になって利益が出ない。小規模事業で利益を出そうと思うと、どうしても説明をして価値を理解してもらわないといけないような商品になりがちなのだ。
後は、その説明の度合いがどれくらい必要なのかというのは商品によりけり
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