From:北岡秀紀
FROM : 北岡秀紀
先日、東京出張の際、おばちゃんが1人で切り盛りしている定食屋さんに入りました。
そこで肉じゃがを頼んだのですが、驚いたというか、不思議な感じがしました。
なぜならその肉じゃがに入っている肉が、豚肉だったからです。
「へぇ、肉じゃがに豚肉って珍しいですね。」と私。するとおばちゃんが「あら、知らないの?あなた大阪の人ね。大阪では肉じゃがには牛らしいけど、東京は豚が普通なのよ」
疑い深い私は、その定食屋を出てからリサーチしたのですが、このおばちゃんの話は本当でした。肉じゃがの肉は牛肉であるという全く意識していなかった大前提がくずれた瞬間でした。
肉じゃがの話なら「ケンミンSHOWネタ見つけたっ!」というレベルですみますが、ビジネスとなると笑い話では済まない事があります。全く意識していない前提が、ビジネスを止めている場合があるからです。
自分のビジネスを次のステージにもっていくには?
起業して、ある程度がんばって、とりあえず自分のビジネスでメシは食べられるようになった。そんな状態になると次は、年商○億円にしたい、もっと利益を上げしたい、仕事をスタッフに任せたい、いつでも休める状態にしたい、というような“次のステージ”を目指し行動します。
にも関わらず、“次のステージ”になかなか到達できない。そんな場合…意識していなかった前提条件が次のステージへの壁になっていることが非常に多いのです。
逆に言えば、この意識していない前提条件に気付く事ができれば、一気にビジネスは変わります。
前提を変えればビジネスが変わる
例えば、あるパーソナルトレーナー。
当然ですが、自分はパーソナルトレーナーである、という前提条件をもっているわけです。
となると、ビジネスは1~2時間で1万円程度もらってクライアントについて、トレーニングをするのが仕事になります。
でも、その前提条件を崩して、「私はクライアントの身体をデザインするビジネスをしている」と変えると…
トレーニングだけでなく普段の姿勢や食生活まで細かく見る必要が出てきます。
その結果、2、3ヶ月で数十万円という金額をお客さんからもらえるようになりました。
また、多くのコンサルタントは、アドバイスをすることで、もしくは代わりに動いてあげる事で、お客さんの問題解決をする仕事と捉えているわけです。だから、どうしても労働集約型になり、年商2000万円がマックスとなります。
でも、アドバイスとか関係なくお客さんの問題解決しさえすればいい、と前提条件を変えると、新しくビジネスを立ち上げて、そのビジネスでクライアントの問題解決をするということもできます。つまりクライアントから、追加でお金をもらって問題解決をすることとなり、一気に売上が2倍、3倍にアップします。
さらに、ある住宅工務店は、たくさんの業者の中抜きによって住宅の価格が上がっていることに気付きました。
業界に入れば、当たり前のことなので全く気付いていなかったのですが、ある時ふとこの前提条件に気付きました。
その結果…中抜きさせないような仕組みを作ることで、安価に住宅を建てられるようにしました。しかも、自社の利益は1円も減らさず。
圧倒的な価格競争力で、地域一番店になりました。
さらに、これは私のクライアントではないですが、アフィリエイターが自分のアフィリエイトリンクを貼ったチラシを配り、それで収益を上げた人もいたそうです。アフィリエイトはネットでやるもの、という前提条件を崩したことで成功した例です。
この質問を考えてみてください
自分が気付いていな前提条件に気付き、その前提条件を破壊してみる。そこにビジネスが一気に飛躍する突破口があります。
当然、普段、意識していないものですから、気付こうと思ってもなかなか気付くことはできません。運良く肉じゃがのおばちゃんみたいな人が自分のビジネスに現れて教えてくれればいいわけですが、それもなかなか難しいでしょう。
だから、まずやるべきことは、「自分が意識していない前提条件に縛られている」ということに気付くことです。そして、それは何かを探ろうという姿勢を持つことです。
そして、以下の質問を考えてみてください。
前提条件を発見し、それを破壊するためのアイデアが思い浮かぶはずです。ぜひ試してみてください。
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