From:鷲見貴人
今回のメルマガで紹介する内容は、データを含めて全て実話です。
昨年の暮れに、A社から『AdWords代行業務をお願いしてくれないか…』という依頼がきました。
それまで A社は別のリスティング広告代理店に運用をお願いしていたのですが、パフォーマンスの低下に伴い、費用対効果が取れなくなってきたのが原因とのことです。
コンバージョン1件あたりにかけられる広告費が、最悪でも5万円以下でなければ赤字になるという状態で、それを利益が出るように出来れば2万5千円に抑えたいという要望があると伝えられました。
下記に紹介するパフォーマンスをみて頂ければ分かると思いますが、12月の段階ではコンバージョン1件あたり57,085円なので、完全に赤字状態です。
それまで、広告代理店(いわゆるAdWordsのプロ)が管理していたアカウントなので、その改善は難しいのではないかと思ったのですが、アカウントを実際にみせてもらって、『これはイケるかも…』と思ったので引き受けることにしました。
そして、1月から僕が実際にアカウントを運用しはじめてから、どれだけ改善したのかを紹介します。
※ちなみに、今月はまだ終わっていないので、25日までのデータですが、まあ 25日にして既にほとんどの項目が改善されているので、紹介することにしました。
(恐らく、1月が終わるころにはもっと良くなっているハズですが…笑)
12月 | 1月(25日まで…) | 改善率 | |
クリック数 | 827 | 2,458 | + 197% |
表示回数 | 113,172 | 274,249 | + 142% |
クリック率 | 0.73% | 0.90% | + 23% |
平均クリック単価 | 276 | 190 | ‐ 31% |
ご利用金額 | 228,340 | 467,120 | + 105% |
コンバージョン数 | 4 | 17 | + 325% |
コンバージョン率 | 0.48% | 0.69% | + 43% |
費用 / コンバージョン | 57,085 | 27,478 | ‐ 51% |
これをみて頂ければ分かると思いますが、広告代理店から引き継いだアカウントですが、全ての項目を改善することに成功しました。
パフォーマンスの向上をみせるだけなら、ただの自慢になってしまうので、実際に何をやったのかを説明します。
やったことは、かなり基本的でシンプルなことで、次にあげる4つです。
改善その1. 効果のある2割のキーワードにフォーカス
パレートの法則というのをご存知でしょうか?
8:2の法則と言われていますが、
AdWordsにも、こういったルールが当てはまります。
そしてそれを理解すると、いろんなものに手を出すよりも、8割のパフォーマンスを生み出す2割にフォーカスして、それらを深堀した方が、より大きな改善を生み出すことができます。
具体的には、8割のパフォーマンスを生み出す2割のキーワードで、更に細かい複合キーワードを探し、設定することにしました。
改善その2. グループ分け
正直、アカウントを実際にみせてもらって、『これはイケるかも…』と思った理由がこれです。
前の代理店は、アカウントの整理が全くできていませんでした。
関連するキーワードごとに、ひとつのグループにまとめ、アカウントを整理したのです。
その結果、5つ程しかなかったグループが、68グループに増えました。
※あくまでも目安ですが、1つのグループに設定するキーワードは、20個ぐらいが最適です。20個を超えるようならば、細分化をした方が良いのかもしれません。
例えば、アカウント内にキーワード(複合キーワードを含む)が500個ある場合は、25~35グループ作成するのが理想的です。
改善その3. ターゲットに合わせた広告を作成
ただグループを細分化しただけでは意味がありません。
そもそも、グループを細分化した理由は、そのグループ内にあるキーワードに合わせた広告文を用意して、反応率を高めるという狙いがあるのです。
つまり、68グループに増えた分だけ、68通りの広告文を作成したのです。
改善その4. 地域指定
A社の担当者との話で、もうひとつ気が付いたのが、ターゲットユーザーが首都圏に絞られているという事でした。
はじめの募集は、日本全国からしていたのですが、結果的に首都圏に住んでいるお客様しか利用しなかったというサービスです。
それにも関わらず、広告はいまだに日本全国に向けて発信されていました。
そこで、そこまで明確にターゲットユーザーが絞られているのであれば、薄い可能性を信じて日本全国に向けて広告を発信するよりも、ターゲットを限定して、そこにもっとたくさんの広告費を費やした方が効果が高いと考えたのです。
幸運にもAdWordsには、簡単に地域を指定できるオプションがあるのです。
やった作業は、以上の4つです。
お気付きの方もいるかもしれませんが、入札価格(支払い可能な最大クリック単価)は一切変更していません。
でもAdWordsはお金を使わなくても、アカウントの整理を行うだけで、クリック単価が安くなったのにも関わらず、表示回数 / クリック数 / コンバージョン数などをアップさせることができるのです。
そして、ターゲットに合わせた広告を作ったり、地域を指定したりすることで、コンバージョン率もアップするのです。
まだAdWordsをはじめていない人、はじめてるけど上手くいっていない人、入札価格の競争に巻き込まれる前に、この記事に書いてあるアカウントの整理を行ってみてはどうでしょうか?
今回の例のように、コンバージョン数が4倍超なんてことになるかもしれませんよ♪
PS:もうこの無料ビデオを見ましたか?
Adwordsでアクセスを集める方法について解説しています。
⇒ http://www.theresponse.jp/?page_id=4653
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