From:小川忠洋
From:小川忠洋
大阪のスタバより、、、
もうすぐ9ヶ月の娘くるみを寝かしつける時、時々、絵本を読んであげる事がある。とは言っても、ほとんどの絵本の内容は、大人の僕にとっては面白くない。そして、きっとくーちゃん(家ではそう呼んでいる)も分かっていない。
だから、僕が読んであげる本は、絵本じゃなくビジネス書の場合が多い。この前もビル・グレイザー(ダンケネディのパートナーでNOBSマーケティングの寄稿者)の書いたDMの書き方みたいな本を読んでやった。これが意外に結構、喜んでいたりする。いろんなビジネス書を読んであげているので、このまま大人になったら、マーケティングとか戦略とかを語る、いやな女にならないだろうか、、、と心配もしているが、、、
とにかく子供は何かを読んでもらうのが好きなようだ。僕も小さい頃に聞いた「日本昔話」などは、大好きだったのを覚えている。
しかし、こういった物語が好きなのは、子供だけではない。我々大人も、物語が大好きだ。ストーリーを聞くために、お金まで払って、小説を買ったり、映画館に行ったり、DVDをレンタルしたりしている。
ストーリーには魔法の力がある
我々は、マーケターとして、ストーリーの力を決してみくびってはならない。インターネットで広告を出して、商品を売ったりしていると、よくマーケティングでストーリーが大事だストーリーが大事だっていうけど、本当にそうなのか?みたいな疑念が湧いてくる。
ストーリーなんか語ってたって、それを読むのはかったるいから、飛ばしてスグに売ったほうがいいんじゃないだろうか?だって検索してきてる人たちだぜ!?と思うのは自然な事だ。
質問:どっちが影響力が強い?
しかし、考えてみて欲しい。世の中には、2つのタイプの人間がいる。ストーリーを語る人と、ストーリーを聞く人だ。ここであなたに質問だが、どちらが影響力を持っているだろうか?どちらが、成功しているだろうか?どちらが、、、つまり、、儲かっているだろうか?
答えは明白。
ストーリーを語る側だ。マーケティングにおいて、ストーリーというのもの核となるもの。しかし、ここで言うストーリーというのは、あなたが今までオンラインのセールスレターなどで見てきたような、単純な、、、
A『あ;lskdjふぁおsdj』
B『;いdじゃおいsd』
A『そいあjdふぁおいsdjふぁぽsdj』
B『d;おあいjdぽふぃあjsd』
A『sどあいjふぉ@』
B『sdぽいじゃfぽsぢjふぁぽsぢjふぁdさsどぴj』
というような話ではない。これは、ストーリーではない。これはただの会話だ。ストーリーというのは、例えばそうだな、、、見込み客が共感できるようなもの。例えば、会社の起源のストーリーだったり、、、何かのエピソードだったり、、
スタバにもストーリーがある。その昔、CEOのハワードシュルツが、イタリアに行った時に、カフェの文化に感動して、それをアメリカでもやりたい…と思った事。しかし、アメリカ人はコーヒーに300円も400円も払わないという意見があった。いろいろな奮闘をくりかえして、スタバはアメリカの文化に浸透して、そして、サードプレイスという新たなストーリーを生み出した。
サードプレイスとは家庭でも仕事場でもない第三のリラックスできる場所という意味だ。
このようなストーリーを聞いた人は、スタバのファンになる。そして、目の前に他のコーヒーショップがあったとしても、ちょっと離れたスタバまで歩いて行く。というような事になる。
わざわざ、手間をかけて遠くまで行く。これがストーリーの力だ。
ストーリーがあるかないか?で、セールスレターの成約率が変わるか?と言われれば、それは、変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。もしかしたら、大きな影響はないかもしれない。ストーリーを抜いて、明確に商品のベネフィットを示したほうが、その時の成約率は上がるかもしれない・・・
しかし、、、
しかし、それでは、見込み客はあなたのファンにはならない。あなたとの”絆(きずな)”を感じることはできない。”絆(きずな)”を感じなければ、それ以後、あなたから商品を買い続ける可能性も下がる、、、毎回、毎回、別の商品がオファーされたときは、競合と比較され続けるだろう。
しかし、ストーリーを通じて、見込み客に”絆(きずな)”を感じさせる事ができれば、、、その顧客は、あなたを支持して、あなたを応援してくれる。そして、次の商品も、競合と比較する事など、ほとんどなく買ってくれる。ファンになる。
『ブランドとはファンの数』
と言ったのは神田昌典さん。そういう意味では、ブランドとは、ストーリーを語り続ける事で出来上がるものなのかもしれない。シャネルはココ・シャネルという女性のストーリーが今でも語り継がれている。ルイヴィトンでも、ヴィトンのスーツケースで溺れずに済んだ・・・的なストーリーを聞いたことがあるだろう。
ウォルト・ディズニーがバカげた遊園地を作ろうとしてたストーリー。ビルゲイツがIBMにMSDOSを売り込んだストーリー。スティーブ・ジョブスが自分の会社をクビになって、劇的なカムバックを遂げたストーリー。
世の中にはたくさんの共感できるストーリーがある。
マーケティングとは究極のところ、ストーリーを語る事だ。
最も、共感できる、最も強いストーリーが生き残る。ダメなストーリーは駆逐されていく。それだけの話。強いブランド、人を惹きつけるモノを持った会社や商品にはストーリーがある。そうでない、いくらでも他の代わりが見つかるような商品、会社にはストーリーがない。
見込み客との”絆”を作るのは、マーケターとして一生の仕事。そして、その第一歩として、あなたもストーリーを語らなければいけない。
どんなストーリーをあなたは持っているだろうか?あなたからのコメントを待っているよ
PS:もう、ダンケネディの新刊本『億万長者の不況に強いビジネス戦略』は手に入れたかな?絶対オススメやでぇ~
http://www.directbook.jp/bom/
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