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注意:景気は回復しない。

2010.1.15 | ,
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From:寺本隆裕

  • 景気が回復しない理由
  • 不況をプラスに変える4つの方法
  • ニュー・エコノミーとは?

From:寺本隆裕

「出版社団結。アマゾンに対抗。」

少し前の新聞に、こんな記事が載っていました。キンドルの日本語販売に備えた対抗策として、出版社21社が団結するそうです。キンドルとは、米アマゾンが開発した読書端末で、本のデータをダウンロードしてその端末で読むことができるというもの。

本自体がデジタルデータ(デジタルコンテンツ)として販売されることになるので、ユーザにとっては実物の本を買うよりも安く買えて、著者側には、印刷などの原価や在庫などのコストがかからない分印税も増えるという、そういうメリットがある場合もあるそう。

電子出版については、電子書籍の会社が出版社を通さずに直接個別に著者と交渉することもあるそうで、本のシェアを食われることに対抗するために、出版社が団結して「日本電子書籍出版社協会」という社団法人を結成する、というようなニュースでした。実際僕はこの業界の内情を知らないので、この協会を作ってキンドルに全面抵抗するという話「そのもの」には、賛成することも反対することもできません。

ですが、これを中小規模のビジネスに置き換えてみると、こういった対抗策をやることは、間違っているというか、とても危険なリアクションなのです。

特に、「不況」と言われるこの時代においては・・・

なぜ、景気は回復しないのか?

ダン・ケネディは、不況と言われる今の状況のことを、「ニュー・エコノミー」と言っています。今は不況なのではなく、ニュー・エコノミー(新しい経済)の時代に移行してきた、というわけです。ニュー・エコノミーに「移行」してきたわけですから、過去の好景気には戻りません。

簡単に説明すると、

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ではなく、

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と言うわけです。

ニュー・エコノミーとは何なのか?

ケネディは、「買い手が主導権を取り返し、そしてそれを買い手側が認識している状態」と言っていますが、簡単に言うと、「買い手が賢くなった」、ということ。

つまり、買い手は何も考えずにホイホイお金を使うのではなく、自分に本当に必要なのか、これは自分に本当にあっているのか、というのを、ちゃんと考えるように「戻った(主導権をとり返した)」ということです。

買い控えの傾向もあるのかもしれませんが、それは考えた結果、「買わない」判断になっただけのこと(買いたい・欲しいという欲求はある、ということに注意!)。価値観も多様化し、それぞれのライフスタイルや事情があるわけです。買い手の意識が変わってきているのに、売り手の意識が変わらなければ、そりゃ売れません。

今までのやり方で売れなくなったから、不況。というのは、あまりに短絡過ぎる結論です。買い手が賢くなるのに合わせて売り手も賢くならないといけないのです。じゃぁ実際、このニュー・エコノミーで売上を伸ばすためには、どうしていけばいいのでしょう?

不況下で売上を伸ばす方法

1.「不況」と言うのをやめる

自分の商品が売れない責任を、政府や買い手のせいにするのをやめるわけです。レスポンス読者のあなたは、ニュー・エコノミーという言葉を使いましょう。(不況と言って、政府やほかのスーパーヒーローがどうにかしてくれると思ってただ待っている、その他大勢の人たちから抜きんでることができます。これは、マインドセットの違いです)。

2.買い手の価値観に合わせた、ユニークで価値あるポジションを築く

大勢の人のための一般的商品ではなく、同じ価値観を持った特定の人たちのための、ユニークで価値ある商品を作りましょう。あるいは、同じ価値観を持った特定の人たちのための、ユニークなセールスメッセージ(コピー)を発信しましょう。

買い手が賢くなっているニュー・エコノミーでは、買い手は「あなたから買う理由」がなければ買いません。逆に言えば買い手は、買う理由を探しているのです。見つからなければ買わない。見つかれば買うのです。

ヒント:どこで買っても同じだな、と思われたら、どの会社が選ばれるでしょう?答えは「一番安いところ」です。安さで選ばれようとするのはなかなか難しく辛いことですし、今の「不況」を負のスパイラルに陥れている原因の一つでもあります。「安さ」以外の買う理由を作りましょう。

3.普通じゃないマーケティングをする

他と同じような普通のマーケティングに、買い手は反応しなくなっています。情報に投資したり、異業種を調査して、あなたの業界では常識ではなかったような、買い手の興味を引く普通じゃないマーケティングをしましょう。

4.全てのニュースはいいニュース。変化に柔軟に対応する。

今までうまく行っていたやり方がうまく行かなくなることは、当然のことです。つまり、そのやり方にしがみつくのはとても危険なのです。しかし逆に言えば、その変化に柔軟に対応できるなら、どんな変化もいいニュースになりえます。理由は簡単。なぜなら、大多数のライバル会社は、変化に柔軟に対応できないからです。

最初の、アマゾンに対抗して協会を作った話では、今までの出版業界のやり方がうまく行かなくなることを恐れ、それを守ろうと全面戦争をしたように僕には映りました(繰り返しますが、その業界の状況は知りませんのであくまで印象でしゃべっています)。例えば、競合ではなく協業するという手はないのでしょうか?

変化に柔軟に対応するためのエクササイズ:~プランB エクササイズ~

1)あなたが今、頼りにしている人、取引先、メディア、マーケティングの手法、セールス方法、一番売れてる商品、など、これがなくなったら困るな、というもののリストを作ってください。

2)それがなくなったとしたら、どうしますか?なくなったときのプラン(プランB)をそれぞれ考えてください。

例:インターネットで広告ができなくなったら?一番の取引先に契約を切られたら?一番売ってくれる営業マンがライバルに取られたら?

今日の記事は参考になりそうでしょうか?

ニュー・エコノミーについて、もっと掘り下げて記事が欲しいなら、どんな部分を掘り下げて欲しいか、ぜひこの記事のコメント欄にコメントしてください。もちろん、反対意見、賛成意見、その他意見、感想も待ってます。

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寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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