From:寺本隆裕
From:寺本隆裕
例えば・・・の話。
ダン・ケネディが、たった10人を対象に、小さなセミナーをすることにしたとしましょう。
そのセミナーでは、起業家にとってもっとも重要な資産が何か、教えてくれるというのです。
ケネディが何十年ものビジネスの経験の中から発見した、最も収入に直結する資産です。
たった5時間のセミナーですが、参加費は一人当たり500万円。開催場所はなぜかインド。
参加者はインドまでわざわざ行く必要があります。
そんな悪条件にもかかわらず、応募者が殺到。10人に絞り込むために、厳しい審査が行われることになりました。
審査でほとんどの参加者が振り落とされる中、幸運にも合格し参加者となった10人は、500万円を支払い、国際線に乗ってインドまで飛びました。
初めての土地で迷いながらも、やっと会場のホテルに到着。
翌朝、そのホテルの小さな会議室の机に、セミナー開始の1時間前には全員が着席していました。
みな、緊張していました。参加者同士の会話もほとんどありません。
ただ静かに、開始時間が来るのを待っていました。
空気が一気に張りつめます。
ケネディは一言も発しません。参加者の誰とも、目を合わそうとしません。
ピリピリした空気の中、開始時間までの5分間、誰も口を開きません。
そして、会議室の時計の針が、開始時刻の午前9時を示したとき、ケネディは挨拶もなく、「起業家にとっての最も重要な資産。それは・・・」と口を開く。。。
会場のみんなが、絶対に聞き逃すまいと、ペンを手に集中。ケネディはこう続けます。
「それは・・・あなたの時間だ。」
そう、これは、時間管理に関する少人数のセミナーだったのです。。。
情報の価値
同じ情報でも、受け取り方によって、全く価値が違ってくるようなことがよくあります。
この例でケネディが言ったのは、「時間が大事」だということ。
ですがこれを、誰でもダウンロードできるインターネット上のpdfレポートにして、「時間が大事」と書いたところで、その価値は大幅に下がってしまいます。
同じものでも、受け取る側にどう伝えるかで、全く価値が変わってきてしまうのです。
次のような経験はないでしょうか?
それは知り合いなどから、「うちの会社(店)、どうすれば儲かるようになるか、ちょっとタダでアドバイスしてよ」と言われる経験です。
あるいは間接的に、「オレの知り合いの店、ヤバそうなんだけど、なんかアイディアない?伝えておくから・・・」というようなものです。
こんなとき、あなたならどう答えますか?
または逆に、あなたがこのようなアドバイスを求めたことがあるなら、そのもらったアドバイスに対して、どういう結果になりましたか?
ほとんどの結末
ほとんどの場合、アドバイスする側がどれだけ親身に答えても、どんなにいいアイディアを出したとしても、どんなに最新のテクニックを教えたとしても、、、同じ結末になります。それは、「何も実行されないので、何も変わらない」ということ。
「教えて」と言った側は、もちろん本心で教えてほしいと思って言っているのです。
そして実際に教えてもらった時には、「へー。すごいねー。」「面白いねー」とか、「それ、儲かりそうやなー」などと、それなりの反応をします(まぁ中には、「そんなん無理やで」と言われることもあるでしょうが)。
そしてどうなるかというと、、、ほとんどの場合何も実行されずに終わります。
実行されないので、もちろん「結果」も変わりません。お互いにとって、時間の無駄なのです。
「教えて」と言った場合ですらこのような結末。
だから親切心で「おい、お前の会社見てやるよ。そうだな、ここをこうやってこうすれば、もっとお客さんが来るはずだ。うちの会社も同じやり方で売上が増えた。お前のところの業界でも、○○県で同じような事例がある。そうだ、その人と知り合いの人がいるから、ちょっと聞いてみてやるよ。」なんてことを言ったところで、それはただの「おせっかい」で終わってしまうわけです。
一方これと同じアドバイスを、1時間に100万円のコンサル料を取る有名コンサルタントに、なけなしのお金を払って頼んだ場合はどうでしょうか?
同じように、10万円支払って得た情報と、無料のメルマガから得た情報、同じことが書いてあったとしても、読む人が感じる価値は同じでしょうか?
価値はどうやって決まる?
実際、情報であれ商品やサービスであれ、売り手がその価値を決めることはできません。
それそのものの価値は、受け取る側にしか決めることはできないのです。
僕の息子(リュウセイ(2歳))にとって、100万円のダイヤよりも300円のミニカーの方が価値があります。
痩せてる人にダイエット薬は価値がありません。
高級松坂牛は、ベジタリアンにとって価値がありません。スワイプファイルは、マーケターやコピーライターにとってはものすごいお宝ですが、一般消費者からしてみれば、ただの広告。ゴミです。
つまり、、、
価値 = 受け取る側の「価値観」。
価値は、受け取る側が持っている価値観によって決まるわけです。
そうだとするなら、売り手は何もすることはできないのでしょうか?
そんなことはありません。
(もちろん、ターゲットが的外れの場合は、ターゲットを変えるべきです)
価値そのものを決めることはできなくても、「価値があることをきちんと伝えて、受け取る側の価値観を変える」ことができます。
それがいわゆる、「見込み客の教育」 です。
「教育」とは、見込み客に情報を与えて、「売っている値段」と同じレベルにまで、「価値観」を引き上げていく 作業のこと。これがきちんとできると、高い値段で買ってもらって、高い価値を感じてもらえるようになります。
その逆のパターンが、「安売り」。
これは、低い「価値観」のレベルにまで、「売っている値段」を下げる作業です。
こうなってしまうと、安い値段で売って、安い価値しか感じてもらえません。
もしあなたが、自分の売っている商品やサービスを安売りしているなら、それは買い手にとってマイナスに働いている可能性があります。
なぜなら、本来その商品が持っている素晴らしい価値に、買い手が気づいていないかもしれないからです。
値下げは誰でもできる、とても簡単なことです。
なぜなら、値段の数字を書き換えればいいだけだから。そして誰もが同じことをして、価格競争で苦しくなってきます。
それに巻き込まれず、勝ち組になるためには、どうすればいいのでしょう?
その答えは明確です。きちんと教育して、「高い価値のものを高い価格で売る」ということです。あなたの商品は、もっともっと価値があるかもしれません。
fasdf
PS:そういうわけで、このダン・ケネディのマニュアル「ベスト・オブ・ダンケネディ」を無料にしたのは間違いだったかな・・・とも思っています。。。
実際書いてある内容はものすごくいい内容なので、軽く読み流したという方は、この週末にでも、もう一度「ペンを手に」読み直してみることをお勧めします。
内容にわからないところがあったら、ブログにコメントをください。
このブログで取り上げて解説します。
【ザ・レスポンス】の最新記事をお届けします