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失敗(インフォ・ビジネス編)

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From:寺本隆裕

From:寺本隆裕

あるビジネスは失敗するし、あるビジネスは成功する。
あるキャンペーンは失敗するし、あるキャンペーンは成功する。

というわけで、今日はある「インフォ(情報)を売るビジネス」をスタートした人をモデルに、その人の失敗をドキュメンタリー形式(フィクション)にしてみました。

この記事の中で、主人公がゼロから商品を売り出すまでの間に、いくつかの間違いをします。チェックしながら読んでみてください(コメントをくれた方へのプレゼントもありますので、記事の最後をチェックしてください)。

■参入

主人公の名前はタツミ(34)。
彼は、父親が社長を務める小さな会社(従業員が社長と自分を入れても3人)に勤めているが、不況のあおりで元請けからの仕事の発注も減り、会社の売上も自分の収入も減ってきていた。

そんな彼は3か月前、インターネット上の広告からメルマガ「ザ・レスポンス」のことを知った。
それから毎日購読するようになって、次第に情報を売るビジネス(インフォ・ビジネス)の可能性に気づくようになった。

あるとき、彼はインフォ・ビジネスへの参入を決意する。

一番の取引先だった元請けから契約を打ち切られ、どうしても新しい収入源が必要だったからだ。
自社のビジネスをがんばって拡大するという方向性もあったが、インフォ・ビジネスには、

  • 比較的スグに、低予算でスタートできる
  • 価値がある
  • 楽しい
  • 儲かる

というメリットがあるし、「新しいこと」は何かと魅力的だ。
というわけで、とにかくスタートしてみることにした。
失敗したとしても、初期投資が少なくて済むので、リスクも小さい。

■リサーチ

勉強熱心な彼は、新しいビジネスをスタートするにはマーケットリサーチが必要だということを知っていた。つまり、何を売るかを決めるよりも、誰に売るか、買う人はいるのか、を調べることが重要ということだ。

リサーチの結果、以下のようなマーケットがよさそうだということがわかった。

  • 投資
    (不動産、株、FX、など)
  • 自分磨き
    (ダイエット、エクササイズ、自己啓発、目標達成、時間管理、パブリックスピーキング、人間関係の改善、セックス、ナンパ、など)
  • 趣味
    (ゴルフ、テニス、ガーデニング、ペット、楽器、など)
  • ビジネス
    (売上アップ、経費削減、集客、従業員の生産性向上、副業・新規ビジネスチャンス、節税、など)

おいしそうなマーケットはたくさんある。だけど長期的なビジネスを視野に入れていたタツミは、ずっと続けられて楽しそうなところ、つまり自分の興味の深いところから選ぶことにした。

投資はやったことがあるが、よくわからず失敗して終わった経験があったので、いい印象がない。痩せているのでダイエットに興味もない。

この中だったら、やはりビジネスだ。

子供のころから父親と一緒に小さいながら商売をしている。売上をアップさせることにも興味があるし、最近はマーケティングも勉強している。
というわけで、ビジネスのジャンルを選ぶことにした。
(ナンパにも興味はあったが、なんとなくやめた。)

■コンテンツの入手

ビジネスのジャンルの中でも、特に情熱のアツそうな売上アップに関する情報を売ることに決めた。

とはいえ、タツミの会社こそそんな情報が必要なんじゃないか、という状態だ。だから自分や自社にそんなノウハウがあるわけがない。
当然だが、情報を売るビジネスは、情報の量と質が命だ。適当なものを売るわけにはいかない。

ただ、タツミにはアイディアがあった。

必殺技、パブリックドメインだ。

むしろ、パブリックドメインのことを知っていたからこそ、インフォ・ビジネスに参入しようと決めたようなものだ。

パブリックドメインとは、著作権のない著作物のこと。特にアメリカには何十年か前に書かれた「大量の良書」がパブリックドメインになっていて、それは自分のものとして自由に使うことができる。
(伝説の広告マン、クロード・ホプキンスや、「印刷されたセールスマン」という名言を残したジョン・E・ケネディなどのコンテンツも、パブリックドメインになっている。もちろん、ビジネスに限らず、ダイエットや趣味、自己啓発なんかのジャンルも大量にある。)

英語はそんなにできる方ではないが、SOHOの翻訳者などに協力してもらえれば、安くそのコンテンツを日本語化できる。

というわけで、パブリックドメインのコンテンツを大量に仕入れることにした。

ここは投資を惜しむところではない(本当は惜しいけど)。
何度も言うが、情報を売るビジネスは、情報の量と質が命だ。

■商品開発

手に入れたコンテンツの中に、よさそうなものがあった。「売上を上げる方法」みたいなタイトルの本だ。よし、これを売るぞ!と決め、お金をかけて翻訳をすることにした。

早く売って儲けたいので、資金を投入して翻訳のスピードをアップしてもらった。お金はかかるが、早く商品ができればそれだけ早く回収できる。これでうまくいくはずだ。

なんせ、コンテンツの元ネタは「本」だ。いい内容に決まっている。しかも「売上を上げる方法」なんてのは、ほとんどのビジネスが欲しい情報なハズ。

というわけで、商品開発はイケイケだ。

バインダーにとじてかっこよくデザインして売ることにした。これにもコストはかかるが、これも必要経費と割り切り、投資することにした。

販売予定価格は、バインダー1冊で19800円にした。初回は100冊の在庫を作ることにした。

■セールスレター(広告)の作成

商品ができた!

そう、1か月かけて商品が完成した。翻訳の質もまずまず。デザインもまずまず。手元に100冊の在庫が届いた。19800円で販売する予定だから、全部売れれば198万円。なかなかいい感じだ。

というわけで、この商品を売るためのセールスレターの作成に着手した。

インターネットでプロモーションする予定にしていたので、書いたセールスレターはホームページ上にアップする予定だ。生まれて初めてのセールスレターに着手だ。

本の内容も思ったよりいいものだった。タツミの会社でも使えるような内容で、主にダイレクトレスポンス型の広告宣伝を行うことで、集客を行って売上を上げるようなノウハウだ。

この内容ならほとんどの業種のビジネスで使えそうだ。

商品名は「あらゆるビジネスの売上を上げる方法」にすることにした。原書のタイトルを活かし、さらに「あらゆる」をつけることでターゲットを広げることにした。これによって、色んな業種のビジネスが、タツミの商品に注意を向けるハズ。

ヘッドラインも「あらゆるビジネスの売上を上げる方法」にした。本文は、どんなビジネスをやっている人でも当てはまるような内容にした。

■いよいよ、広告出稿!

セールスレターが完成したので、広告を出すことにした。広告先は、反応が高いと評判のビジネス系人気メルマガだ。

広告出稿のための費用は高いが、ここはケチるところではない(安くてしょぼいところに広告しても、全く反応がないことが多いからだ)。

そしていよいよ、広告出稿当日。。。

ワクワクして注文を待つものの、1件も反応がない・・・

なぜだ?注文システムの不具合か??

試しに自分でテスト購入してみるも、システムには問題はなさそうだ。ということは、、、売れてない、ということ、、、つまり、

「失敗」...

さて、なぜ失敗したのでしょう??

あなたからのフィードバックをもらえないでしょうか?来週金曜日の記事で、この原因について一緒に考えてみたいと思います。(もちろん、書かれていない部分が影響しているということもあるはずなので、色んな仮説や想像なども入れて頂いてOKです。)

下のコメントフォームにあなたの意見や、こうした方が良かったんじゃないかというアイディアをコメントしてください。
一番ステキなコメントをくれた方には、ダン・ケネディのベストセラー「マグネティック・マーケティング 販売価格69,700円」(または、持っている方の場合はそれ以外の商品)を差し上げます。

コメントの入力は8/4(火)までにお願いします。(もちろん、匿名でのコメントでOKです!)

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寺本 隆裕

ダイレクト出版取締役。セールスライター兼マーケター。クライアントのためにセールスライティングを請け負う場合、プロジェクト1件で、一流企業のエリートサラリーマンの年収を軽く超える額をチャージ。さらにそこから売上からのロイヤリティがかかる。これほど日本で最高クラスの料金設定にもかかわらず「書いてください」という人が後を絶たない。著書には『ウェブセールスライティング習得ハンドブック』『ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方』(集英社)がある。

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