From:小川忠洋
From:小川忠洋
大阪のオフィスより、、、
大阪の街を歩いていると、色々なお店が次々と潰れて行くのが分かる。近所のテナントは、以前は、イタリアンレストランだった。しかし、今は焼き肉屋さんになってる。
前にあったイタリアンレストランの味が悪かったかと言うとそんな事はない。むしろ、美味しい部類に入っていた。潰れてちょっと残念だな、、、と思うくらいまあまあ美味しかった店だ。
そのテナントの3階には、かなり美味しいカレー屋さんがあった。ネパール人が経営しているらしく、ナンカレーとかがめちゃめちゃ美味しい店だ。しかし、この店も今では、別の店に変わってしまっている。
何故、潰れたんだろう?
今、新しくできた焼き肉やを見ていると、明らかにお客が入っていない。しかも、元々がイタリアンレストランだったので、設備が焼き肉やっぽくない。そして、ビール1杯5円というサービスを打ち出している。しかし、お客は全然入っていないようだ。
何故だろう?
あなたは店舗ビジネスでの成功のカギは何だか知っているだろうか?きっと、飲食店のコンサルタントとかじゃなくても、そんな事は簡単に分かるだろう。
場所・場所・場所
飲食店や店舗系のビジネスでは、場所が命。成功のカギは、1に場所、2に場所、3に場所と言うのを聞いた事がある。いい場所に出店すれば、料理が対して美味しくなくても、お客は来る。そして、経営は成り立つ。
ぶっちゃけ、東京ではこんな店をたくさん見かける。たいして上手くもないのに、絶対に潰れない店とか、接客も悪いのにずっとある店。こんな店は、どんなに内容(商品)が悪かったとしても、お客が次から次へと来るからやっていけてるようだ。
では、何故、これからお店をやろうと思う人間が、(その人は、自分の業界の事やビジネスの成功のカギなどを他の人間よりもはるかに勉強しているはずだ)以前、美味しいイタリアンレストランが潰れた場所に、新たにお店を出すのだろうか?
美味しいイタリアンレストランが潰れるくらいだから、他のどんなお店が来ても苦戦するのは目に見えている。何故だろう?その人はそのテナントにあった以前の店舗の状況を知らなかったのだろうか?
ほとんどの人が考える間違い・・・
実はこれはインターネットでビジネスをやる時の間違いと、全く一緒のものだ。この間違いは、能力がある人ほど、優秀な人ほど、はまりやすい罠なのだ。それは、、、
自分ならできる・・・
自分ならできる、というエゴ。これが失敗の原因になる。あるいは、自分の勝因は違うという思い込みだ。自分が優秀だと強く信じている人は、他人が失敗しても、同じ事をやっても自分なら成功できると考えてしまう。
だから、以前は別の人がやって失敗したけど、自分ならできると考えて、同じ場所に同じ条件で出してしまう。
だが、他の人がその場所で上手くいかなかった時、その人はその人なりにめちゃめちゃ頑張っていたはずだ。めちゃめちゃ努力したのに上手くいかなかったと言う事は、何か上手くいかない要因が、やりだす前の時点では見えない何かがあるのかもしれない。・・・・こう考えたほうがいい。
インターネットでビジネスをするのも全く同じ。
他の人がやって上手くいかなかったビジネスに手を出すのは、基本、とてもリスキーな行為だ。それよりも、他の人がやって上手くいっているビジネスに手を出すべきだ。
僕の失敗
例えば、僕は以前、グーグルアドワーズを見ていて、ほとんど誰も広告を出していないが、検索ボリュームはめちゃめちゃ大きいというマーケットに手を出した。
その時、どんな事を考えていたのか?振り返ると、、、「このマーケットはまだ誰も気づいてないのかも・・・」「今までの人は売るのが下手だったのかも・・・」「ここで強烈なコピーを書いてアピールすれば上手くいくんじゃ・・・」
というような事を考えていた。以前に誰もやっていないと言う勝手な思い込みを抱き、自分に都合良く考えて、スタートした。結果から言うとそのビジネスは軌道には載らなかった。色々試してはみたが、ダメだった。
警告のサインは最初から出ていたのだ。アドワーズの広告を誰も出していない。つまり、その分野で商品を売るのはほぼ無理と言う事。しかし、その警告のサインを自分に都合良く無視してビジネスをスタートさせてしまった。
※ちなみに、人間、自分に都合の悪い情報はなかなか見えにくいものだ。だからお金を投資して新しいビジネスをスタートする時には、意識的に都合の悪い情報も取っておくべき。これはマイナス思考とかとは違う。現実に基づいた判断をするためだ。特に自分がそのプロジェクトにノリノリの時は気をつけよう。悪い情報は全く見えなくなるか、何かの間違いだと思ってしまう・・・
投資家のウォーレンバフェットが投資先の会社を見極めるとき、「天才が経営している難しいビジネスよりも、バカでも経営できるビジネス」を選ぶという。何故なら、遅かれ早かれ、バカなCEOが経営する時が来るからだそうだ。
この言葉から社長が学べるのは、自分なら上手くできる。自分の商品なら行ける。というエゴを満たすよりも、誰がやっても上手くできるだろうビジネスを作る、(or探す)事に力を入れるべきだと言う事。※ ちなみに、誰がやっても上手くいくようなビジネスというのは得てして地味で、華がない。
そこでコレがカギになる
そう。リサーチだ。ほとんどの人はリサーチをしない。何故なら、リサーチは面倒くさいし、時間がかかる。その上、売上には直接つながらない。冒頭の焼き肉やさんだって、以前にそのテナントでどんな店があって、どんな評判だったかを調べれば、もしかしたら、そこには出店してなかったかもしれない。
誰も求めていないような商品を売り出してから6ヶ月も1年も必死で時間とお金をかけるより、売る前に、1週間くらいでも時間をかけてリサーチする方がよっぽど賢いのは明らかだ
リサーチで何が分かるのか?
つまりこういう事だ。相手がどんな人なのかを理解して、その人がどんな商品をどんな理由で欲しがっているかが分かれば、この勝負、あなたは勝ったも同然だ。
勝敗は戦う前から決まっている。
これは有名な孫子の言葉だが、インターネット・ビジネスやセールスコピーでも全く同じ事が言える。ほとんどのケースでは、より多く準備した方が勝つ。
営業でプレゼンに行く時も全く同じだ。もし、あなたが営業マンだったら、実際にプレゼンに行く前に、相手がどんな人で、どんな理由であなたの商品を欲しがっているかが事前に分かっていれば、、、楽勝だと思わないか?それとも、相手がどんな人なのか分からず、この商品を欲しがってるのかどうなのか?全く情報のない状態で行くのがいいか?もちろん。そんな訳はないだろう・・・
これがリサーチの力だ。相手の中身が丸見えになってしまったような状態で、あなたは相手にセールスする事ができる。
もし、次にあなたが繁盛していないお店を見たら、この話を思い出そう。「このお店は開業する前にこの辺りをリサーチしたのかな?」と。そして、自分自身にその質問を当ててみよう
「自分は次に発売する商品のリサーチを十分にしているのか?」「何故、自分のお客はこの商品を欲しがってるのか、オレは分かってるか?」「どんな理由でお客はこの商品を買うのか、オレは本当に分かっているのか?」
この質問は、あなたを救うだろう。
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